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【スマート農業】除草作業を自動化する小規模農家向けロボットが大反響!

IoTやAI、ロボット技術を用いて農作業を省力化・効率化する「スマート農業」「農業DX」。その言葉が聞かれるようになって久しいが、いまどのような製品の開発が進めらているのだろうか? クラウドファンディングで250%達成した、注目のロボットを見ていこう。

農家の重労働と環境負荷を削減
除草作業を自動化するロボット

「ミズニゴール」は、全国で小規模農家が最も多く、後継者不足や耕作放棄地といった農業課題を抱える長野県で生まれた、農家の重労働と環境負荷を削減するロボット。水田をラジコン操作で走り回り、田んぼの水を濁らせることで、稲の栄養を奪う雑草の光合成を遮り除草作業を自動化してくれる。

2022年4月より、実証実験の参加及びレンタル提供の先行予約をCAMPFIREにて募集したところ、250%以上の目標支援額を達成。全国各地の生産者から問い合わせが入るなど、大きな反響を呼んだ。



「ミズニゴール」を活用し米作り
除草量の増加や除草効率に期待

「ミズニゴール」の開発を行う株式会社ハタケホットケは、環境保全型農業を推進している「松川町」、そして同町で有機栽培を支援する「自然農法センター」と協力し、実証実験を実施。松川町内の田んぼにて「ミズニゴール」を活用して有機栽培の米作りを行った。

実証では、抑草・除草作業における、物理的な除草量の増加や除草効率の向上など、「ミズニゴール」の機能面の他、作業負担の軽減などさらなる省人化方法を検討した。今後は、田んぼごとに異なる地質など様々な特性・環境に合わせた除草効果の評価・分析を進めていくとしている。


現在の実証実験及びレンタル提供を行っているのは、第1段階の「ミズニゴール1.0」。ラジコン型バッテリー駆動で誰でも簡単に操作できるのが特長だが、まもなく改良版となる自律走行型が発売予定だという。


アイガモのように水田をラジコン操作で走り回って水を濁らせる。

2023年には、さらに改良版のGPS型(全地球測位システム型)ソーラー駆動の全自動型ミズニゴールのリリースを計画しています。除草ロボットは大手企業でも開発が進んでいるものの、数十万円~百万円以上するなど、小規模農家が季節利用に限られる設備投資として導入するにはハードルが高い状況です。今回のミズニゴール1.0の実証実験では、レンタル提供(10万円/1シーズン)を実施しました。今秋に予約受付を予定しているGPS搭載の2.0では、実証実験の検証や農家様のニーズに合わせて、販売・レンタルなどの提供方法を新たに検討してまいります」。



DATA

株式会社ハタケホットケ


AGRI JOURNAL vol.25(2022年秋号)より転載

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