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【2025年最新版】農業だけじゃなく災害支援にも。魅せる“軽トラカスタム”大集結!

世界最大級のカスタムカーの祭典「東京オートサロン2025」が、1月10日~12日の3日間、幕張メッセで開催された。そこで展示されていた各社の軽トラカスタムを紹介しよう。

<目次>
1.名車サニートラックを想起させる! 新作フェイスキット今春発売
2.災害支援の初動がスムーズに 社会貢献する「災害支援車」
3.“アゲトラ”の創始者が入魂の1台をリリース!
4.メカメカしいギアっぽさが魅力! 新作のコンセプトモデル
5.軽トラの荷台に乗る! 農業に使える小型特殊車両

 

名車サニートラックを想起させる!
新作フェイスキット今春発売

埼玉県越谷市のSpiegel(シュピーゲル)は、軽トラ関連パーツをFusion(フュージョン)ブランドから多数発売している。
今回展示していたのは、70~80年代の名車「サニトラ」こと「サニートラック」を想起させる新たなフェイスキットを装着したスズキ「キャリィ」。その完成度の高さはご覧のとおり! 

家電メーカー「ナショナル」仕様のペイント&カッティングシートが施されているものの、フェイスキットと足回り以外は基本的にノーマル。それでいて、見事なレトロ軽トラに仕上げている。好みや予算に応じてカスタムできるよう、フェイスとバンパー、チンスポイラーは別売りとされる模様。
今春発売が開始されるというから、ご興味を持たれた方は、同社のウェブサイトをチェックしてほしい。

一方、数少ない例外がシートカバー。代表取締役の吉田さんは「軽トラックは長く乗られる方が多いので、シートがヘタることが多い。このシートカバーは専用品のためピタリと装着でき、耐久性の高い合皮素材のため長期間ご利用いただけます」と教えてくれた。「ハイゼット」「キャリィ」などに対応する。

DATA

Spiegel(シュピーゲル)

災害支援の初動がスムーズに
社会貢献する「災害支援車」

ダイハツが展示していたのは「ハイゼットトラック リフト」をベースにした「災害支援車両」。本車両が価値高いのは、単にコンセプトを示すものではなく、実際に同社が被災地支援を活用している仕様に極めて近しい車両だからだ。

「ルーフラック」・「ワークキャリア」などはハードカーゴジャパン製品を使いながら、リフトを市販品より大型化、被災地で必ず求められる電気を安全に多数の口から供給できるよう分電盤を搭載。さらに支援活動に必要となる装備を軽トラに詰め込むことができる。

「被災地で必ず必要になる水タンクは、現場の要望に応じてサイズを変更します。もちろん支援するための道具(黄色のバッグに収納)も、被災地の状況に応じて変わります。地方自治体や支援団体の方々と交流しながら本車両をブラッシュアップしてきましたが、情報交換しつつ人的交流を行うことで、今では当社も主体的に被災地支援に取り組むことができるようになりました」(ダイハツ担当者)。

気候変動の影響からか、全国各地で災害が起こる昨今だ。ここまで完成度が高くなくても、災害支援用の車両を用意しておくと、災害支援の初動がスムーズになるのではないだろうか?

DATA

DAIHATSU

 



 

“アゲトラ”の創始者が
入魂の1台をリリース!

根強い人気を誇る「アゲトラ」の創始者と呼ぶべき京都のCAR STYLEは、2台の軽トラカスタムを出品していた。

まずは、500系「ハイゼット」の発売開始10周年を記念した「男義リミテッドエディション(ゴールドモデル)」。10台限定で市販される。

ベースとされるのは同社が発売している「ハイゼット」のコンプリートカスタム車「男義」。それを「リミテッドエディション」では、ブラックの車体各部にゴールド(アルマイト)を配した。

アゲトラの肝となる足回りには「車高調3インチリフトアップキット」を投入。ホイール&タイヤはRAYS「TE37」とTOYO TIRE「OPENCOUNTRY R/T」の組み合わせ。

サイドステップバンパー、リアステップバンパー、ラックボックスタワーバーもピタリとハマっている。「男義リミテッドエディション(ゴールドモデル)」は「ハイゼットジャンボエクストラ4WD(MT)」ベースで325万円~。

DATA

CAR STYLE

メカメカしいギアっぽさが魅力!
新作のコンセプトモデル

CAR STYLEのもう1台はスズキ「キャリィ」をベースにしたカスタム車「GEAR TOUGH」。カシオの腕時計「G-SHOCK」をイメージソースとして作り上げたと思われる、独特のメカメカしさが魅力の1台。

最大の特徴はウィンチ付きのフロントバンパー&バンパーガード。2インチリフトキットと相まって、思わずタフなオフロードに足を踏み入れたくなる仕様となっている。このウィンチは将来「ハイゼット」用としても市販予定とのこと。

特にリヤビューが美しいのはCAR STYLE製カスタムに共通する特徴。これは前が重くなりがちな軽トラを美しく見せるラックボックスターワーバーの効果だ。

こちらはまだコンセプトモデルの段階だが、ぜひ市販化してほしい見事な1台だ。

DATA

CAR STYLE
 



 

軽トラの荷台に乗る!
農業に使える小型特殊車両

ヤマハの展示ブースから紹介するのは、コミューター「DIAPASON(ディアパソン) C580 Fork 1」。
ホンダの可搬式バッテリー「モバイルパワーパック e」を搭載する軽量コンパクトな電動コミューターに、ドーザーやトレーラーなどを装備している。フロントに搭載するドーザーは農業機械分野で知られている三陽機器とのコラボレーションにより生まれたもの。

小型特殊車両としてナンバーを取得して、最高15㎞/hでの公道走行が可能。そのうえ軽トラックの荷台に乗せることができるサイズ・重量に収まるように開発が進められている。リヤにはトレーラーを牽引していた。

「小型特殊車両として2026年内の市販化を目指しています。走行速度を考慮すると、軽トラックの価格を越えることは許されません。オプションでウィンドシールドやドアのラインナップも検討しています」(ヤマハ担当者)。

ズバリ農業用途ではないものの、全国各地で公共交通機関が苦境にある今、こんな新しいモビリティがあっても良いのではないだろうか?

DATA

YAMAHA


文:川島礼二郎

AGRI JOURNAL vol.34(2025年冬号)より転載

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