【2026年トレンド予測】注目の農業資材をホームセンター&農業資材店に聞く!
2026.06.03
農業資材の最新動向を知るのは販売店のみなさん。彼らの視点で昨年の傾向をうかがい、2026年のトレンドを大予想! あわせて注目しているアイテムも要チェック。
2026年のキーワードは
米・獣・暑!!
昨年は米の不足と価格高騰の影響が大きく、米関係の資材や保冷庫の動きが激しかったと各社は振り返る。
今後米の価格が下がる予測もあるが、引き続きトレンドになりそう。またクマをはじめとする獣害も話題になり、電気柵などの対策を講じる農家も増えていきそうだ。
夏の高温対策も急務であり、日除けや作業効率を上げるための生分解性マルチ、ついに農水省による定義が示されたバイオスティミュラント資材の活用に注目が集まっている。
01.農業資材トレンド【カインズ編】
広報部
田部井 快さん

Q.2025年、とくに売れたアイテムは?
お米関連用品が好調で、消耗品としては米袋が30kg用・贈答用ともに伸びていました。また、玄米保冷庫の需要も急増し、品薄が続いています。理由としては、お米の高騰に伴い備蓄方法や売り方に変化があったことや、お米の価値が相対的に上がりお米関連の資材にコストをかけられるようになったことなどが考えられます。
Q.2026年、トレンドのアイテムは?
農業従事者の減少と効率化、大規模化が進む中で、2つのことがトレンドになっていくのではないかと考えます。ひとつは、生分解性マルチなど作業効率を改善できる資材。もうひとつは、電動化・自動化などの機能をもった農機具が拡大・低価格化し、裾野を広げていくのではないでしょうか。
Q.いま注目している製品は?
アポロ エリアシステム

年々被害を増す害獣の対策には、電気柵が有効だ。「クマを含めた害獣による農作物の被害が増加しています。電気柵を最も効果的な対策方法に位置付け、情報提供・提案を拡大しています」(田部井さん)。
カインズ 遮光ネット

「遮光だけでなく遮熱機能を備えたネットに注目しています。プロの農業従事者から、家庭菜園を楽しむ一般の方まで酷暑対策の必要性が高まっている昨今、新たな提案として展開を検討中です」(田部井さん)。
02.農業資材トレンド【コメリ編】
園芸・農業・ペット用品商品部
佐藤秀樹さん

Q.2025年、とくに売れたアイテムは?
玄米保冷庫、米収穫資材(米袋)、水稲栽培用の農薬・肥料資材と、やはりお米関連商材の動きが顕著でした。オリジナルの玄米保冷庫「KZW-EXシリーズ」も動いていました。米収穫量の増加、米価高騰による高価格帯商品の購入意欲向上、農家の米備蓄が増えて玄米の鮮度を保つ冷蔵庫の需要増などの理由が考えられます。
Q.2026年、トレンドのアイテムは?
野生鳥獣による農作物被害の総額が令和5年実績で164億円にのぼり、餌資源不足によるクマ被害も全国的に深刻に。また害獣によって営農意欲の減退や離農者の増加も起きていることから、電気柵の需要が高まると思われます。害獣に軽い電気ショックを与えて危険な場所と認識させ、人間と野生動物との緩衝帯を作る効果が期待できます。
Q.いま注目している製品は?
コメリ 白黒マルチ

酷暑に悩まされる昨今では「高温対策としての白黒マルチに注目しています」と佐藤さん。表面の白色で地温の上昇を抑制し、裏面の黒色で雑草の発生を防ぐ効果が期待できる。
三井物産アグロビジネス ギガフォル

バイオスティミュラント資材は、高温や高温障害の対策にもなる注目のアイテム。「高温・乾燥などの植物のストレスを軽減し、光合成効率を高めて収量や品質向上を助ける働きがあります」(佐藤さん)。
03.農業資材トレンド【農家の店しんしん編】
アイアグリ(株) 商品部
門脇拓郎さん

Q.2025年、とくに売れたアイテムは?
昨年5月にガイドラインが策定されたこともあり、バイオスティミュラント資材に注目が集まりました。ユーザーである農家が同資材を「納得して選べる」環境が整ったと思われます。夏場の異常気象に対しての新しいソリューションとしても期待されていると感じます。弊社オリジナル製品も夏期にかけて売上が好調でした。
Q.2026年、トレンドのアイテムは?
喫緊の課題は夏場の高温対策。高温ストレスを高めるためのバイオスティミュラント資材はもちろん、露地野菜で使用可能な日除けネットなど物理的資材も需要が高まると予想します。例えばサツマイモ栽培において、黒マルチに代わって「白黒マルチ」を導入する農家も増えてきました。弊社でも実証試験を実施し効果を確認しました。
Q.いま注目している製品は?
アイアグリ AGシン・ウィード

海藻アスコフィラム・ノドサムを原料とした、同社オリジナルのバイオスティミュラント資材。「製造は台湾の農薬メーカー大手の興農。規格が500mlで試しやすく、入門の資材としてもふさわしいです」(門脇さん)。
日本ワイドクロス サンサンネット 小影、夏

強い日差しや高温から作物を守る夏季向け遮光ネット。30%の遮光率で適度に光を拡散して温度上昇を抑えながら、害虫や埃、ゲリラ豪雨のダメージを和らげる。「作物の強化と物理的防除を組み合わせて提案していきたい」と門脇さん。
04.農業資材トレンド【山新編】
商品部バイヤー
丹下明彦さん

Q.2025年、とくに売れたアイテムは?
ここ数年の米価高騰・米不足により、農家が保管する備蓄米が増えたことでまとめ買い需要が発生し、玄米保冷庫の販売が増えています。また同じく米の価格高騰による流通量の増加や精米需要の急増で、米袋類などの資材の動きが活発だったのも印象的でした。振り返れば、やはりお米関連の動向が目立つ1年だったと言えます。
Q.2026年、トレンドのアイテムは?
米価高騰のほか、農作物全般の価格が上がっています。これによって発生が懸念されるのが盗難。被害の増加への対策として、畑やビニールハウスへの侵入防止柵やフェンス、センサーライト、アラーム、屋外用ソーラー防犯カメラ・監視カメラなどの農作物盗難防止商材がトレンドに上がってくるのではないでしょうか。
Q.いま注目している製品は?
日産化学 オリゼメート リディア箱粒剤 1kg

水稲の重要病害虫である、いもち病、イネミズゾウムシ、イネドロオイムシ、ウンカ類、ツマグロヨコバイ、ニカメイチュウ等に効果を発揮する。「より低コストで水田初期害虫といもち病が同時防除可能」と丹下さん。
クリオン イネニカ

丹下さんいわく「異常気象に強く、軽くて効率的で、現代農業のニーズに合致している」便利な水稲・畑作用肥料。カルシウムとケイ酸により根張りの向上や光合成を促進する効果が期待でき、病害虫や冷害への抵抗力も高める。
文/本多祐介
AGRI JOURNAL vol.38(2026年冬号)より転載
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