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生産者の取組み

「無農薬表記」の裏側 これが現代農業の本質だ!

無農薬かどうかに固執
本末転倒では?

航空会社の対応として不足はない。しかし、規制の抜け穴狙いという見方もできる。そもそも無農薬を標榜する意味は何なのか。農薬への安易な依存はいけないが、適切に使えば農薬自体は怖いものではない。また、農薬取締法では、農作物等の病害虫を防除するための天敵も農薬とみなされているし、木酢のように江戸時代から使われている薬品もあるが、これらを使うことで農作物の品質や自然環境が侵害されるとは考え難い。むしろ、栽培管理が未熟なのに、教条主義的に農薬を毛嫌いし、害虫の繁茂や土壌破壊を招くという皮肉な事態もしばしば目にする。

無農薬かどうかに固執し、農産物の品質や栽培の技量を具体的に評価する努力を怠るのであれば、本末転倒だ。

Profile

明治学院大学 経済学部経済学科教授

神門善久


『AGRI JOURNAL』vol.5より転載

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