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生産者の取り組み

トマトのスペシャリストを育成する学校がある!? 高収量をあげる卒業生を輩出するアカデミーに潜入

トマト施設栽培を極めて高収量をあげたいという願いを多くの施設園芸生産者が抱くことだろう。その具体的な方法を教えてくれる学校があることをご存知だろうか?

実習と座学の組み合わせで
トマト栽培の全てを学ぶ

最先端の施設で世界トップレベルのトマト栽培に関する知識と技術を1年間または2年間教え、トマト施設栽培のスペシャリストを育成する学校……それが施設園芸の牽引企業である誠和が運営するトマトパークアカデミーだ。

カリキュラムは管理技術を身につける実習が中心。座学では植物や栽培の専門知識のほか、労務管理や農業会計等も各分野の専門家から学ぶことができる。

そんなトマトパークアカデミーの第1期卒業生の一人が三重県木曽岬町の伊藤達郎さん。アカデミーを卒業後、トマト産地として知られる同地でトマト農家を営んでいる。

アカデミー時代の伊藤さんと同期生のみなさん

「座学で得た知識を使いながら、最新の施設でトマト栽培に必要な技術・実務を学びました。『教わったことを自分で考えて試行錯誤する』という経験を沢山できたことが、卒業後に地元に帰ってから役立ちました。

年齢や社会的立場が異なる生徒が全国から集まるので、同級生から刺激を受けたのも良かった点です。分からないことや悩みを相談し合ったり、また地元に帰った後の将来について語り合うこともありました。今でも困った時に相談できる間柄です。これもアカデミーで得られた大切な財産ですね」。

収量50tを達成した最新設備のハウス

卒業後は誠和に相談しながら最新のハウス(35a)を建て、弟の佑亮さんと共にトマト栽培のスペシャリストとして活躍している。

「アカデミーで体験したロックウール栽培システムを採用したので、アカデミーで得た知識と経験を思う存分発揮できています。その結果、初年度から収量50tをあげることができました!」。

ハウス上部の空間を有効活用できる誠和 のロックウール栽培システム

 

 

噂の学校へ潜入!
トマトパークアカデミーの一日

トマトパークアカデミー生の日常を覗いてみよう。そこでは専門知識と技術が身につくだけではなく、豊かな人脈を築くこともできるようだ。火曜日の午前・午後の活動と、木曜日のOJTとはどんなものか……?

火曜日:実習・講義

《AM:実習》 充実の最新設備環境を生かしてスペシャリストを養成

実習:生育調査

カリキュラムの中心となる実習では栽培技術と経営術を身につける。トマトパークの10a×5室の最新設備を装備したハウスにて、実際に大玉・ミニ・高糖度トマトを何千本と扱いながら効率的な栽培管理技術を習得する。模擬就農を越える高レベルなトマト施設栽培を実践できる。

実習:収穫


《PM:講義》 実力派講師に学ぶ栽培・経営の基礎

講義:座学

週に2回の講義では、植物生理・環境管理・栽培管理・病害虫管理といった直接的に栽培に関連することのみならず、労務管理・農業会計・農家経営についてまで、幅広く学ぶ。講師は研究者・資材・種苗メーカー技術者、公認会計士といった各分野の専門家。基礎からしっかり学ぶことができる。
 

 

木曜日:実習・OJT

《PM:OJT》教わるのではなく、答え合わせで実践力を鍛える

根の観察

日々刻々と変化するハウス内環境と植物を見ながら、経験豊富な農場長と議論しながら、自分の栽培管理を振り返る。PDCA(計画・行動・評価・改善)の訓練を行うのがOJT。生育・環境データの見方や制御コンピュータの操作・設定、生育診断など、多くを学ぶ。先端農家や大規模施設の見学も行う。

NEWS

トマトパークアカデミー生大募集!
誠和が運営するトマトパークアカデミーではアカデミー生を募集している。出願資格は、高等学校卒業以上の50歳以下で心身ともに健康な男女。全寮制で学費と寮費含めた費用は120万円(税別)。農業次世代人材投資事業(準備型)150万円/年間の交付申請が可能。ご興味を持たれた方はぜひトマトパークを訪れてアカデミーの様子を実際に確かめてみて欲しい。

寮、食堂の様子。1日3食提供されるご飯はボリューム満点で生徒からも好評だ。また、家具・家電が備え付けのため身一つで入校可能!

問い合わせ

トマトパークアカデミー
MAIL:tomato_park@seiwa-ltd.co.jp
TEL:0285-42-2787
株式会社誠和


文:川島礼二郎

Sponsored by 株式会社誠和

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