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納得! モスバーガーのおいしさの秘訣とは!?

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ぶれない会社の理念が信頼関係の基本

佐藤さん自身も数年の本社業務を経た後、大きな転機が訪れる。

「“熱い”上司がいて、『こだわった農場を作ろう!』と言い出したんです。小さくてもいいから、直営の農場を作りたい、と。そこで、群馬の『野菜くらぶ』さんにご協力いただき、2006年に当社初の農業生産法人『サングレス』を立ち上げました。共同出資による直営型の農場として、初年度から店舗へトマトの供給を始めましたが、経営的には決して楽ではありませんでした。しかし、着実に成果を積み上げて2013年には2つめの『モスファーム熊本』を立ち上げる事ができました」。

以来すでに6社もの農業生産法人を地域の農家とともに立ち上げ、将来的には10社設立を目指しているという同社。そんな事業展開の最前線で、現在も全国の生産地を飛び回る佐藤さんに、現場での苦労について聞いてみた。

「農業というのは、自然を相手にする、その土地の風土に根ざした仕事ですから、いかに地域の方々にとけ込めるかが、やりがいはありつつも苦労する点ですね。また、協働する農家さんについても、当社の理念である『食と農を通じて、人を幸せにする』という価値観がまず共有できることを前提にしています。そこさえブレなければ、信頼関係は築けますから」。

そんな佐藤さんは、さらなる大きなビジョンを描いている。

「当社では、すでにブランド野菜や肥料などの販売も始めていますが、私個人としては、当社ならではのストーリーを持った商品の販売や、異業種からの農業参入に対する支援、グリーンツーリズムなど、アグリ事業をどんどん広げて行きたいですね」。

日頃何気なく口にしていたモスバーガーが、今後はちょっと、特別なものに見えてきそうだ。


※『AGRI JOURNAL』 vol.1 より転載

 

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