「2019年仕様」の最新鋭ドローン展示、完全自動航行で農薬散布が可能に
2018/11/01
SkyLink Japanは、農業用ドローンの販売会社だ。農業ワールドのブースでは、最新鋭のドローンをいち早く展示してアピール。また、「ドローンと社会を正しくつなぐ」を合言葉に、まだ成長途上にある農業用ドローン業界を健全に発展させるべく日夜奮闘している。
“新ガイドライン”基準の
最新機種を参考出品
2018年10月、幕張メッセで開催された「第8回 農業ワールド」には、次世代農業を担う注目企業が集結した。アグリジャーナル編集部は、各ブースを徹底取材。注目企業を厳選して紹介する。今回は、農業用ドローンなどを販売する「SkyLink Japan」だ。
ブースの最前面に最新ドローンを展示して、耳目を集めていたSkyLink Japan。同社が正規販売代理店として拡販しているDJI社「AGRAS MG-1」の新機種「AGRAS MG-1P RTK」だ。RTK(リアルタイムキネマティック)技術により、狭く障害物の多い圃場でも安全な自動航行ができるよう設計されており、飛行プランを一度作成すれば、ボタン一つで散布ができる、完全自動航行モデルだ。
ブース担当者は「GPS測位のみだと2~3mの誤差が出るが、この新商品は理論上では誤差数cmレベルの正確な動きができる。この位置精度は、日本の狭い圃場で自動航行するためには必要不可欠。現行モデルでも既にポンプやノズルなどの細かい部分にマイナーチェンジが施されており、農薬散布機として完成されているが、さらにブラッシュアップされている」と太鼓判を押す。
農業用ドローンに関しては、農林水産省が安全基準やガイドラインを示しているが、業界関係者の間では年明け早々にも新たなガイドラインが出されるとの見方が有力だ。「AGRAS MG-1P RTK」は、新ガイドラインで必要だと予想される能力を、十分に備えている。
MG-1P RTK
またSkyLinkは、新商品の紹介だけでなく、業界全体を盛り上げていくことにも注力している。「農業用ドローンは、これから広まっていくもの。まだ法整備されていない部分も含めて、しっかりした業界の仕組みやリテラシーを構築していくことも、われわれ販売会社の役目だと考えています」(ブース担当者)。
例えば、農業者は朝早くから農作業を始めるが、ドローンの問い合わせダイヤルが平日朝10時からしか繋がらないのでは、現場との間にミスマッチが生じてしまう。そこでSkyLinkは、顧客からの問い合わせにいつでも応じる体制を整えた。
「朝4時から電話を受けることもありますし、土日も問いません。まずはそういう基本的なところから徹底しています」(ブース担当者)。そのほか、ドローンの安全講習なども頻繁に開催し、技術普及にも積極的に取り組んでいる。
SkyLinkが掲げるスローガンは「ドローンと社会を正しくつなぐ」。ブース担当者の話からは、商品を売るだけでなく、ユーザーに寄り添いながら、業界全体を発展させていきたい、という熱意が強く感じられた。