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リアルな狩猟を現地や自宅で体験! 罠の組み立て・設置に参加できる注目の新サービス

一般の方が誰でも安心安全に、イノシシやシカを捕獲するための「罠猟(わなりょう)」に参加できる「マイわな体験サービス」のテスト提供が2020年4月から開始される。実際の罠猟・見回り・ジビエ肉を、現地でも、家からでも体感できるサービスだ。

家から楽しめる罠猟参加サービス
スマホから罠をチェック

スマート体験農園システムを扱う「株式会社Root」と、130頭以上の捕獲実績を持つ「NPO法人おだわらイノシカネット」が、共同で「マイわな体験サービス」のテスト提供を、2020年4月から開始する。野生のイノシシやシカを捕獲するための罠猟に、一般の方が参加できるサービスだ。
 
法律では、罠を設置して猟を行うことができるのは、免許を保持する猟師のみとなっているため、猟を実施するのは猟師となる。
 
サービスの会員は、罠の組み立て・設置の体験をすることができる。また、その後の罠の見回りも猟師が行うが、サービスの会員は、見回り時の映像や、猟師からのコメントをチェックできる。その後、罠にかかったイノシシやシカが、自宅まで配送されて手元に届く。



リアルな狩猟と森の営みを
体験して学ぶことができる

サービスを申し込んだ後は、会員が自らの手で罠を設置することができる。現場は神奈川県南足柄の畑だ。猟師と一緒に「マイ罠」の組み立てと設置を行うと「わな猟体験」がスタートする。使用する罠の種類は、「くくりわな」だ。

サービス期間は、猟開始日から2か月間。現地で猟師が罠の見回りを行うたびに、映像や動物の痕跡、猟師のコメントなどが専用のウェブサイトにアップされて、メールやLINEで通知が届く。夜間の監視カメラ映像の配信も予定されていて、1日につき、深夜の森のどこかの、1分ほどの動画が配信される。

罠を設置後、経過観察ができて、罠猟場の今を知ることができる。基本は家からの参加だが、猟師と日時を相談のうえ、現地でも見ることも可能だ。ウェブサイトではコラムやクイズ、森林調査、料理などのコンテンツも提供されるため、狩猟の世界を学ぶこともできる。

コンテンツ例:イノシカマップ

「マイ罠」でイノシシやシカが獲れた場合、重量に応じて最大5kg(5万円相当)のジビエ肉、罠にかからなくても、もれなく300gのジビエ肉が届けられる。解体へのサービスは任意のため、体験レベルは自分で選べる。サービスに含まれるジビエ肉は、全て行政から許可を受けた解体施設で処理されたものだ。サービス料金は8000円(税込)。進呈するジビエ代も、上記サービス料金に含まれている(配送代は別)。

テスト期間は2020年4~6月。参加できるのは先着限定5名まで。今回のテスト結果を参考に、狩猟期間となる秋からのサービスの本稼働を予定している。
 

 

DATA

株式会社Root
NPO法人おだわらイノシカネット


TEXT:竹中唯

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