資材選びから生産・販売まで支援! 新規参入の失敗防ぐ
2018/07/20
創業109年の歴史を持つイノチオグループは、東北から九州まで全国各地に拠点を構え、農業を総合的に支援するグループ企業だ。「7つのクラスター」で蓄積した豊富なノウハウで、農業に関するさまざまな相談に対応する。
「7つのクラスター」で
川上から川下までカバー
2018年7月11日~13日、東京ビッグサイトで「施設園芸・植物工場展 2018(GPEC)」が開催された。アグリジャーナル編集部は、会場内の各ブースを徹底取材。注目ブースを、複数回に分けて紹介する。今回は、東北から九州まで充実したグループ体制で、新規農業参入や新規就農をサポートするイノチオグループだ。
イノチオは創業109年という歴史を持つ、農業を総合的に支援するグループ企業。特徴的なのは、14社あるグループ会社を「7つのクラスター」に分けている点だ。
7つのクラスターとは、以下の通り。
・プラントケア(農薬・肥料・資材販売と技術、防除提案)
・アグリ(農業用施設・栽培プラントの設計・製造・施工、農業資材販売)
・フラワー(キクを中心とする花卉の品種開発、種苗や切花の販売)
・ファーム(農業経営者の育成、農産物の生産)
・R&D(新技術・新商品の研究・開発、各種診断分析)
・マーケティング(農産物の加工・流通・販売、六次産業化支援)
・ロジスティクス(農業用施設、住宅用建材等の物流)
こうして列挙しただけでも、グループ内で農業に関するほとんどすべての事業を手掛けていることがわかるだろう。長い歴史と、グループ全体で蓄積した豊富なノウハウによって、川上から川下まで、さまざまな種類の相談に対応する。
また、施設や資材、農薬や肥料といった商品を販売したあとに、売りっぱなしにならないのも強みだ。イノチオのブース担当者は「弊社のビジネスは、自社の商品を売って終わり、というものではない。その後のサポートも手掛けているので、目の前の売り上げだけを見るのではなく、お客さまの親身になって相談に乗る」とアピールする。
続けて担当者は「弊社にできないことは、土地の確保と資金援助ですね」と冗談めかしたあとに、「それと現在の課題として、流通面と、トマト以外の参入支援はまだまだ未熟な部分。逆に言えば、トマト・ミニトマトに関する新規参入であれば、何でもおまかせください」と胸を張る。取材したのはイベント初日の夕方だったが「今日だけでも20件以上の新規参入の相談者が来た」という。