10年掛かる土壌改良が短期間で可能に! 天然腐植物質に含まれる「フルボ酸」の効果とは
2019/11/19
高度に環境を制御すれば一時的に収量は増えるが、それは長くは続かない。やがて地力が落ち、病害が酷くなり、収量が安定しなくなる。ゼロから学ぶバイオスティミュラント基礎講座『地力の素』編。
「フルボ酸」で地力回復植物の
吸収力向上を実現
植物は本来、豊かな土地のうえで良く育つ。世界の大穀倉地帯として知られるウクライナのチェルノーゼムや北米大陸に広がるプレーリーは、肥沃な土壌のうえに成立している。その肥沃な土壌=高い地力の源となっているのが腐植物質である。
腐植物質とは、枯れた樹木や草、落ち葉など有機物を微生物や菌が分解して行く過程で残った有機物が、さらなる化学的な作用(重合・縮合・再分解)を受けて出来あがるものだと言われている。
腐植物質には驚いたことに、ココピートやパーライトと同様の保水力を高める物理的効果のみならず、ゼオライト、ニトロフミン酸のような化学的な効果、そのうえ生菌材や発根促進剤のような生物学的な効果がある。土壌に腐植物質を増やせば地力が上がるのだ。
腐植物質は化学的性質により、フルボ酸とフミン酸、それにヒューミンに分類される。市場にある多くの腐植酸資材はフミン酸をベースにしており、土壌の物理特性の改善や保肥力を向上させるなど一定の効果が得られる。
一方で注目して欲しいのはフルボ酸である。フルボ酸は天然腐植物質のみに含まれる。そしてコレが土壌微生物の増殖や植物の活性化に役立つことが分かっている。
そんなフルボ酸の効果をフル活用したバイオスティミュラント製品が、『地力の素』だ。
地力の素 カナディアンフミン[細粒] フルボ酸効果のバランスが良い細粒状。あらゆる作物に使える。[含有成分]腐植酸:78.9%
『地力の素』に含まれるフルボ酸の働きで、植物の吸収を助け光合成量を増やす効果と、発根促進により健全な育成を助ける効果が得られる。フミン酸も含まれているから、土壌の物理特性・化学特性の改善効果も期待できる。
一般的に堆肥による土壌改良には10年掛かると言われる。堆肥が植物にとって有効な腐植物質となるのに時間が掛かるからだ。
しかし、『地力の素』には速効性がある。素早く効果を発揮するフルボ酸を豊富に含んでいるからだ。農業における王道である「土づくり」から見直したいという方にとって、『地力の素』は強い味方になってくれるはずだ。
効果の仕組み
フルボ酸がミネラルや微量要素をキレートして植物の吸収を助け、光合成を促進する。そして発根を促進することで健全な育成を促す。また、土壌の有用菌(主に放線菌)を増やすことでフザリウムや病害センチュウといった土壌病害を抑制する効果も。
地力を回復させる天然腐植
高濃度で高品質の天然腐植から製造
コレが『地力の素』の原料となる原鉱。フミン酸、フルボ酸などの腐植物質が高度に濃縮(70%以上)されている。北米を中心に世界中の農地やゴルフ場で広く使われており、日本では『地力の素』『カナディアンフルボ』『フルボ鉄』が有機JAS規格別表1適合資材である。
フルボ酸が作用して根が活性化
赤枠が「知力の素」を使用している。『地力の素』から溶け出すフルボ酸が根に作用して発根を促す。しっかりと働く根を作るからストレスに強い作物に育つ。肥料やミネラルの吸収が高まり、成り疲れも起こらない。
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Text » Reggy Kawashima
AGRI JOURNAL vol.13より転載
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