低価格で効率的な栽培を実現! 使い易さ&信頼性を兼ね備えた期待の養液栽培用複合肥料
2020/08/27
「安価でありながら信頼性が高く、使いやすいから効率的」……そんな理想的な複合肥料があると聞き付けて、全農トマトランドにお邪魔して、その特徴と使いやすさの理由を伺った。
手軽さと安心感が魅力の
「アクワン」
訪れた『全農トマトランド』の軒高6mの鉄骨製ハウスでは、数々の最新機器が統合環境制御により粛々と稼働していた。そこで使われている複合肥料が、全農の開発した『アクワン』だ。
『アクワン』は養液栽培用の2液式複合肥料。全農トマトランドでは、日射比例式の潅水装置を通じて植物に提供されていた。
「とにかく使いやすいですね。N・P・Kだけでなく微量要素もしっかり入っているので、『アクワン』だけで成長してくれます。この手軽さと安心感が、気に入っているポイントです。当所は“普及のため”の技術開発が目的の一つなので、“誰でも手に入れることができる”“使いやすい”という点は、資材選びで重視しています」とトマトランドの緒方さん。
一方、販売を担う片倉コープアグリの田中さんによると、「全農・片倉で連携し栽培試験なども実施しており、品質は折り紙付きです。そのうえ競合品より低価格なこともあり、販売は着実に伸びています。『今までの肥料より溶けやすい』『追加で肥料を入れる必要がないから作業がラクになった』という喜びの声が届いています」とのこと。複合肥料のコストや培養液管理の手間に悩んでいる生産者に、ぜひ知って欲しい商品だ。
写真は培養液の原液タンク。片方に『アクワン』もう片方に硝酸石灰が入っている。各タンクの原液を水で希釈した「培養液」を作物に与える。
取材協力
全農トマトランド
全農が運営するトマトの総合施設。ハウス面積は約20a。取材したハウスは鉄骨ダブルフェンロー型を採用。パッド&ファン気化冷却装置、温湯暖房装置(温湯管は高所作業車のレールを兼ねる)、排ガス再利用式CO2施用装置といった最新機器を装備している。生産性向上のための技術の普及と指標作成、新規商品づくりのための品種選定、人材育成などを担う。
DATA
養液栽培用複合肥料
JA全農オリジナルの複合肥料。ラインナップとして、アンモニア態窒素を含むアクワン1号と、アンモニア態窒素を含まないアクワン2号がある。『JA全農式トロ箱養液栽培システム うぃずOne』(栽培管理が容易で安価な栽培システムとしてJA全農がパッケージ開発したトロ箱養液栽培システム)にも対応。今秋には1液式の『アクワンタンク』も発売開始予定だ。
※他の肥料から切り替える際は原液のpH等がこれまで使用していた肥料と変わる可能性がある。都度pHを測定し、必要に応じて調整しながら使用する。
※JAによっては取扱いがない場合がある。
問い合わせ
片倉コープアグリ株式会社
TEL:03-5216-6613
写真:松尾夏樹(大川直人写真事務所)
文:川島礼二郎
AGRI JOURNAL vol.16(2020年夏号)より転載
Sponsored by 片倉コープアグリ株式会社