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微生物が根に共生して生育促進! ネギ栽培を助ける“菌根菌”って?

微生物の力で、農作物がいきいきと元気になり、等級も生産性もアップ。そんな理想的な微生物資材がネギ農家の間で話題を集めている。有効な菌根菌を配合した国産資材「育苗用G2」の魅力とは?

メイン画像:ネギ農家の丸山浩太さん。水分をたっぷり含んだネギは手で持ってもずっしり。

ネギのサイズがLからLLに!?
菌根菌を活用した微生物資材

根に共生する有用微生物、菌根菌。創業40年の老舗微生物メーカー、株式会社松本微生物研究所では、その菌根菌を活用した農業用の微生物資材を開発・販売する。「サイズがLからLLになった」など、各地のネギ農家から驚きの声が集まっているのが、アーバスキュラー菌根菌(以下、A菌根菌)を配合した育苗用G2だ。

施用は、「育苗用G2」を苗に散布するだけ。約3週間でA菌根菌が根に共生し、効果を発揮する。その具体的な効果について、同社・土壌医の忠地さんに聞いた。

「菌根菌が、植物体にリン酸を含む養水分を供給するため、作物の生育促進が期待できます。養水分の吸収領域が拡大し、生育スピードが早まるので、生産性も向上。耐乾燥性も高まり、病気に強くなる結果も出ています」。


施用後約1ヶ月後の経過の様子(右が「育苗用G2」の試験区、左は対照区)。定植1ヶ月ほどで効果が表れ始める。

また、「環境にも優しい」と、開発を手掛けた同社・栗栖さんは話す。

「菌根菌は、土壌に固着した吸収しづらいリン酸も吸い上げてくれます。日本ではリン資源枯渇の課題が叫ばれていますが、土壌中のリン資源を有効活用できれば余計な肥料も使わずに済む。ただし、どのA菌根菌でも効果がでるわけではありません。『G2』は、日本の気候風土に適した活性の高い国産菌株を選抜しているため、高い生育促進効果を発揮します」。

リン酸が必要なネギ栽培に特に高い効果を発揮する。アブラナ科・ヒユ科・タデ科以外の植物であれば適応可。驚くべき効果を、ぜひ試してみてほしい。
 

「育苗用G2」を試験した畑のネギ


※太さ平均1.98cm

 

同じ土壌条件の畑のネギ


※太さ平均1.73cm

上が試験区、下が対照区。「育苗用G2」を試験した方が、生育が早く生産性が向上。また、等級(LL比率)が向上した。
 


 

根に共生する
\アーバスキュラー菌根菌とは?/


 

①菌根菌が根に共生

共生能力・生育促進活性の高い有用なアーバスキュラー菌根菌(以下、A菌根菌)を選抜して作る「育苗用G2」。施用後、約3週間過程でA菌根菌が根に共生する。写真は、実際にA菌根菌が根に共生した状態。
 
②養水分を植物体へ供給

A菌根菌と植物体は共生関係で結ばれている。植物体に、リン酸・水分・ミネラルを供給し、土壌に吸着された難溶性リン酸の吸収も促す。
 
③養水分吸収領域の拡大

根に共生したA菌根菌は、菌糸を土壌中に張り巡らせ、養水分吸収領域を拡大。菌糸は、根では吸収できないわずかな養水分もキャッチして吸収する。
 

PROFILE

忠地真吾さん


株式会社松本微生物研究所、営業部係長。土壌医。営業活動の傍ら、農家向けに土づくりのアドバイスや相談なども行う。
 


栗栖敏浩さん


株式会社松本微生物研究所、常務取締役・生物環境事業部。樹木医。菌根菌をはじめとする土壌微生物を研究して約30年。菌根菌の実用化に向けた研究、普及を行う。
 

DATA

育苗用G2


育苗用G21kg 2,420円/5kg 11,000円根に共生するアーバスキュラー菌根菌を配合。養水分の吸収を促し、作物の発根、生育を促進。ネギ苗約20枚に対し1kg使用。

 

農家さんの声

霜や長雨にも耐えて、
LLサイズの立派なネギができました

「この立派な根っこを見て下さい。すごいでしょ」と嬉しそうに話すのは、今年から「育苗用G2」を取り入れた丸山浩太さん。丸山さんは、6haという広大な規模で白ネギを栽培。その一角に今年の3月13日、「育苗用G2」を散布した。

「降雪や大きな霜にも2〜3回見舞われて、ダメになったネギも結構あったのですが、『G2』のところは元気で他とは全く違いました。今年の長雨でも健康的に育ってくれて、全国的にネギ不足になっていた7月にLLサイズの立派なネギを出荷できました。農協や卸先にも、『この時期にこんなネギができるの!?』と驚かれましたね(笑)」


長く太く数多い、立派な根っこ。これがA菌根菌による効果だ。

8月に入ると一転して猛暑が続いたが、そこでも「G2」の一角は効果を発揮したそう。


通常は1箱約30本で4.1kg程度だが、「育苗用G2」のネギは同本数で5.6~6.2kgにもなるという。 

「あれだけ日照りなのに、『G2』のところだけネギがしっとりしていて重いんです。根が水分を過不足なく調整している感じ。育苗期に入れるだけだから手間も少ない。来年は、早期作型のネギ全域に『G2』を入れます」。
 

PROFILE

丸山浩太さん

1982年生まれ。合同会社ゲインズエンタープライズ代表。長野県塩尻市にて6haの白ネギを栽培。7年前に就農し、4年前に夫婦で独立。元プロサッカー選手という異色の経歴の持ち主。
 


 

リン酸を畑に撒くより圧倒的に楽。
減肥もできて嬉しい

土壌医3級を保持し、土壌分析をマメに行っているというネギ農家の輿朋博さんは、一昨年から「育苗用G2」を試験し、効果を実感。今年は全面積で導入した。

生育スピードが早くて驚きました。生育定植から収穫まで通常は120〜150日くらいですが、90日くらいで収穫期を迎えたんです。生産仲間たちに話しても、誰にも信じてもらえませんでした(笑)。収量も等級も上がったのでこれはいいぞ、と」。


(株)松本微生物研究所の忠地さんは、土壌管理の良き相談相手。

導入を決めたのは、作業負担の少なさも大きかったという。


「育苗用G2」。定植の日に手で散布をする。

定植する日の朝、苗の上に手散布するだけでOK。リン酸を畑に撒くより楽ですし、『G2』自体がリン酸の供給を促してくれるので、リン酸を減肥できることも大きい。それに、これだけ生育スピードが早いと、防除の回数が大幅に減るんですよね」。


法人化に伴い、現在は輿さんを含む3人が中心となり、畑を管理。

篤農家だけに畑に入れるものは慎重に選ぶという輿さんだが、「育苗用G2」=A菌根菌と、内容物が明確な点も決め手に。ネギ農家仲間たちにも勧めているそうだ。
 

PROFILE

輿朋博さん

1986年生まれ。長野県松本市で、3.2haの畑で白ネギを栽培。農家に生まれ育ち、11年前に就農。4年前に独立し、2021年に法人化予定。地域のネギ農家を対象にした勉強会なども精力的に開催。
 

問い合わせ

株式会社松本微生物研究所

0263-47-2078
info@matsumoto-biken.co.jp


 


写真・文:曽田夕紀子

AGRI JOURNAL vol.17(2020年秋号)より転載

Sponsored by 株式会社松本微生物研究所

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