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イチゴの春季以降の品質向上に挑戦! 若き農園主が体験した、作物にやさしいハウスの遮熱資材

本場栃木でイチゴ農家を営む若き農園主が出会ったのは、イチゴ栽培の可能性を広げる最新のハウス用遮熱資材だった。遮熱材を使うことで、イチゴに起こった変化、そしてイチゴ生産に生じたプラスの効果とは? 農家が実際に体験した遮熱材モニターの様子をレポートする。

品質にこだわる若き農園主

さわやかな風を感じながら圃場に立つと、はるか西には日光の山々が美しく目に映る。ここは栃木県宇都宮市の北端に位置し、すぐ東を鬼怒川が流れる肥沃な稲作地帯。周囲をぐるりと水田に囲まれた一画にあるのが、若き農園主が営む赤羽いちご園だ。

イチゴ園を経営する赤羽耕一さんは、イチゴ栽培を始めておよそ10年。父親の博行さんから農園を引き継いで4年という、情熱あふれるイチゴ農家で、長さ100mの大型ハウスを10棟並べて高品質なイチゴを育てている。とにかく品質にこだわり、常に新しい試みにチャレンジする活動的な人物だ。

赤羽いちご園 赤羽耕一さん


「ふあふあホワイトプラス」
モニター参加のきっかけ

栃木県は言わずと知れたイチゴの一大産地だが、赤羽さんは気温が上昇する春季以降の品質維持に悩まされてきた。気温が上がるとイチゴは傷みが早くなる。何か打つ手はないのだろうか?そんな時に興味を持ったのが、農業ハウス用の遮熱材だった。

「うちのハウスは1棟100mもあるんです。この長さだと、一般的な遮熱材を設置できるのかどうか分かりませんでした。費用対効果もどのくらいなのかもわからなくて……」。そんな時に「ふあふあホワイトプラス」のモニター募集が目にとまり、当選の願いを込めてすぐに応募したと言う。

「ふあふあホワイトプラス」とは?
ふあふあホワイトプラスは最新型の遮熱・遮光材で、赤外線を反射することにより高い遮熱性が得られる。遮光率は30~60%の4タイプから選べ、柔軟性に優れ軽量なため、ハウスの遮熱材として最適な農業用資材だ。

 

実際にネットを展張!
わずか2週間で効果を体感

10棟あるハウスの中の1棟に、ふあふあホワイトプラスを設置したのは4月後半のこと。この時期から5月の初めにかけては晴れの日が多かったため、効果をモニターするには非常に恵まれたコンディションだった。

ネットは軽く、一人でも広げられる。

広げたネットをピンで留めていく。100mハウスで作業は約30分ほどで終了した。

4月後半は晴れると気温が20度前後になる日が続き、5月になると雨の日が増えたものの、25度を超える暑い日もかなり多かった。外気温が上がれば当然ハウス内の温度も高くなるが、ふあふあホワイトプラスを設置してから、明らかにハウス内での体感温度が下がったという。

さらに設置後2週間ほどすると、イチゴの生長に変化が見られるようになり、それが日を追うごとに明らかな効果として目に見えるようになった。では、その効果とはどのようなものだったのだろうか?

徒長が抑えられ、
イチゴの品質向上へ

ふあふあホワイトプラスを設置したモニター用ハウスと、それ以外のハウスでイチゴの生長を比較すると、見た目ではっきりと違いが分かる。

設置直後/左:設置なし 右:設置あり

設置1ヶ月後/左:設置なし 右:設置あり


ふあふあホワイトプラスを使用していないハウス(左)は徒長して通路が埋まっているのに比べ、ふあふあホワイトプラスを使用したハウス(右)では徒長が抑えられている

また、モニター用ハウスのイチゴは全体的に背が低く、花の位置が葉の位置よりも上にある。つまり徒長が抑えられているということだ。しかも花がすべて上向きに展開している。受粉にも大きなメリットになるらしい。

「徒長が気になる時は、これまで徒長防止剤を使っていました。なるべく薬剤の使用は抑えたいと思っていたのと、コストを抑える意味でも遮熱材の利用はメリットを感じます。吹き付けるタイプの遮熱材を使ったこともありましたが、一度使用すると天気に合わせて生育をコントロールできないんです。でもこの製品なら温度が必要な時は外しちゃえばいい。天気とイチゴの様子を見ながら、ハウスの中の温度をちょうどいい具合に管理できますね」と笑顔を見せる赤羽さん。遮熱材の使い勝手のよさには、かなり満足しているようだ。

遮熱材に赤羽さんが最も期待しているのは、高温期におけるイチゴの品質維持だ。イチゴ栽培も晩期になると、どうしても果実の劣化は避けられない。出荷先からのクレームや、生産量の減少が毎年頭を悩ませる。しかし遮熱材を使用したハウスでは、果実温度を低く抑えられることが確認できた。これは高温化でも、ある程度品質を維持できるということだ。収穫期間を延ばすことも可能かもしれない。

もう1つ特筆すべき効果もあった。ハウス内の温度を下げられるため、スタッフの身体にかかる負担が大きく減ったのだ。徒長抑制の効果により果実を探す手間も軽減され、全体的に作業効率のアップにもつながった。

一方でデメリットについて聞いてみたところ、「気になったのはコストですが、思ったほど高い金額じゃありませんでした。徒長抑制剤がいらなくなることと、作業効率がよくなることを考えると、長期的なコストは減らせると思います」という答えが返ってきた。コストに関しては、耐用年数5年以上というふあふあホワイトプラスの性能も、大きなメリットになる可能性がある。

赤羽さんは「ちょっとかさばるかな」と笑ったが、「100mのハウスでも自分たちで設置できるし、薄くて軽いから扱いに困ることはありません」とも話す。実際ふあふあホワイトプラスは、コンパクトに折りたためるので、オフシーズンの収納場所に困ることはないだろう。

ふあふあホワイトプラスを畳むと、100mハウス用でも両手で持てるコンパクトサイズに。


「ふあふあホワイトプラス」への期待

今回ふあふあホワイトプラスのモニター体験では、徒長抑制と作業効率向上の効果が明らかになった。また、遮熱により果実温度を下げられることで、春季以降の品質維持と収穫期間の延長が可能になり、年間を通じての収量アップと売り上げ向上も期待できるという。

「効果と使いやすさを考えて、10棟のハウス全部に導入しようと思いました。春だけじゃなくて、秋の作業でも使えると思います。暑さに負けずに品質を維持できるというのは、僕らイチゴ農家だけじゃなくて、トマトやきゅうりを作ってる農家にとっても、すごくうれしい話だと思いますよ」

自分が育てたイチゴで、いろんな人を笑顔にしたい、そのためにも品質と味には徹底してこだわりたいと赤羽さんは言う。今後の目標は、イチゴの品質を安定させることで、国内のみならず海外にも広がる流通システムを作ることだ。赤羽さんは今日もイチゴに向き合っている。もっとたくさんの人たちを笑顔にするために。

※ふあふあホワイトプラスはダイヤテックス株式会社の登録商標です。

お話を聞いた人

ダイヤテックス株式会社
国内営業部 繊維資材販売グループ

芝池広大さん


「ふあふあホワイトプラスは新発売の製品ですが、イチゴ以外にもすでに全国の生産者の皆さんに使用していただいており、生産性向上や作物の品質アップにお役立ていただいています。繰り返し使える毎年の暑さ対策としてぜひご活用ください!」

 

 

問い合わせ

ダイヤテックス株式会社
本  社 03-3254-3225(直)
大阪支店 06-6222-8580(代)


文:大澤秀城

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