成功する農業後継 実践すべき5つの戦略~大越農園編
2018/01/19
ポイント4.母親の思いも聞き、母を味方にする
正章さんの農業承継への様々なステージで、母の一言が、自分の農業へのかかわりのきっかけとなり、また、父親の決断を促すことになった。父親と自分だけの事業承継ではなく、母親や周囲の人も巻き込んだ話し合いをすること、また、具体的な承継を進めることで、父親も安心し冷静に考え承継を早く進めることが出来ている。特に年齢的に若い段階での承継には、母の存在は欠かせない。若い経営者だから、様々なチャレンジも出来、発想も柔軟、失敗しても次に挑戦するという活気にあふれている。
ポイント5.自分の強み・わくわくすることを元に、自分の考えで農業を展開している
正章さんの言葉には、父は寡黙であまり話さない。母は社交的でどんな人でも気さくに話ができる。自分は母親似であるとの言葉もあった。自分は、どんな強みを先代から貰い、自分の強み、わくわくすることは何で、それを農業でどう実現するかを考え続けチャレンジし続けている。このことがリーダーシップ発揮の原点である。周りの人が正章さんの思いに共感し惹きつけられる源泉となっている。
若い農業者へ
メッセージ
最後に、正章さんに、これから農業の事業承継に望む若い方々へのメッセージを貰いました。『どういう農家になりたいのかを自分で考えてほしい。僕は、売る側と消費する側の関係性を持った農家になりたいと思った。それが今たまたまやっている高付加価値ビジネスモデルだった。早い段階でどういう農家になりたいのか自分で考えてほしい。大規模化するのも一つの方法だし、高付加価値にするのも一つの方法、海外を狙うのも方法、その選択ができるのが農業だから。是非そこに農業の面白さを見つけてほしい。』
話を聞いた人
新潟市大越農園
大越正章さん
取材
「親子農業」研究員 ㈱ビジネス・ブレークスルー所属
乾祐哉
監修
親子農業指導教官 ㈱みやじ豚代表取締役
宮治勇輔
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