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生産者の取組み

トマト農家からイチゴ農家へ転身! 生産性向上のヒントをクラブ員から得る

酪農にくわえ、イチゴの栽培が盛んな栃木県大田原市。「栃木県4Hクラブ」の会長を務める菅生尚樹さんも、市内でイチゴ農家を営む一人だ。「仕事のモチベーションをキープするうえで、4Hクラブの存在が一役買っています」と話す菅生さんに、4Hクラブの活動内容や魅力を語っていただいた。

メイン画像:「栃木県4Hクラブ」の会長・菅生尚樹さん

両親の姿に憧れ、
学校卒業後は迷わず農家に

栃木県の北部に位置する大田原市。およそ4万ヘクタールもの面積をもつ複合扇状地「那須野ヶ原」、清流として知られる那珂川など、多彩な自然に恵まれた地域だ。

また、夏と冬、朝と晩の気温差が大きいことから、イチゴの栽培に最適な地域といわれている。大田原市で「菅生農園」を営む菅生尚樹さんが手がけるのは、「とちおとめ」。言わずと知れた、イチゴのトップブランドだ。

「菅生農園」では、菅生さんの父母の代で、栽培品目をトマトからイチゴに変えたという。「まだ栽培方法が確立できておらず、試行錯誤の真っ最中です。毎年少しずつ、肥料や水の与え方などを変えています」と、菅生さん。目標は、イチゴの質を保ちつつ、収量を増やすことなのだとか。

「ここ数年、地域の平均気温が上がっています。気候の変化などに合わせ、柔軟に栽培方法を変えることが、収量増加のきっかけになるのでは、と考えています」。

菅生さんは、農業高校と農業系の専門学校で学んだのちの、2014年に就農している。学校を卒業後、迷うことなく就農したようだが、その理由をこう話してくれた。

「幼い頃から、父と母が圃場で働く姿をみていました。二人が仕事をとても楽しんでいるように見えたので、自ずと“将来は農家になりたい”と思うようになりましたね」。

また、就農してから6年が経った今、農業の魅力を実感しているという。

「作物を育てるという作業を、純粋に楽しんでいます。また、自分が手がけたイチゴが商品として市場に流通する点も、とても刺激的です。工夫をすれば収益を増やせるのも、大きな魅力だと思います」。



4Hクラブでの会合が
仕事の合間の楽しみに

“ただ、仕事にやりがいを感じていても、意識的に息抜きの時間をもつようにしています”と、菅生さんは続ける。「仕事ばかりしていると集中力が落ち、いい結果が出なくなってしまうと思います。なので、プライベートでもなるべく楽しみを見つけるようにしていますね」。

菅生さんの趣味は、ツーリング。農作業がひと段落ついたら、バイクに乗って遠出しているという。また、「栃木県4Hクラブ」のメンバーとの会合も、楽しみの一つになっていると話す。

「同年代のメンバーと会って話をすると、気分転換ができます。また、4Hクラブには、地元愛が強い人、耕作放棄地を活かして新たな作物の栽培を始めた人など、さまざまな人がいるんです。彼らと話しているうちに、“自分ももっと頑張ろう”と触発されることがよくあります」。

栃木県4Hクラブでは、「全国青年農業者会議」の予選となる大会に加え、「フレッシュファーマーズマルシェ」といったイベントを開催しているそう。イベントが開催されるのは、毎年10月。クラブのメンバーが自社で栽培した農産物を持ち寄り、一般客を対象に販売するイベントだ。

本イベントは、クラブ員同士の交流や県の農産物のPRなどを目的にはじめられたものだが、クラブ員からはさまざまな好評価を得ているそう。

「クラブ員のなかには、普段はJAに農産物を出荷しており、一般の方と交流する機会がほとんどない人もいます。イベントで一般の方と会話することで、生産におけるヒントをもらえる場合もあるようです」。

また、菅生さんも、意外な発見を得られたそう。

「イチゴって、大きくて形が整っていると、甘そうに見えますよね。でも、サイズや形と食味には、あまり関連性がないんです。どちらかというと、先端が先割れしたいびつなイチゴの方が、甘みが強いです。イベントで一般の方と会話し、こうした知識がほとんど知られていないことが分かりました」。

こうした自身の経験をとおし、4Hクラブの意義深さを実感したという菅生さん。

「新規就農者にこそ、4Hクラブに加入してほしいですね。仲間づくりができるのはもちろん、生産をするうえでのヒントも得られます。会合やイベントが、次第に楽しみになると思いますよ!」。



PROFILE

菅生尚樹さん

1994年栃木県生まれ。農業高校と農業系の専門学校で学んだのち、2014年に就農。就農と同時に「那須野が原地区4Hクラブ」に所属し、2019年4月に「栃木県4Hクラブ」の会長に就任。趣味はツーリング。

DATA

4Hクラブ(農業青年クラブ)


Text:Yoshiko Ogata

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