太陽光に近い光だから良く育つ! 観葉植物用で大人気のLEDライトにプロ仕様が追加!
2021/08/10
植物工場やハウス栽培でLEDライトを使用する機会は少なくない。ここでは、そんなLEDライトの新製品を紹介しよう。発売元は『がっちりHOUSE 5』など、農業を儲かる仕組みに変える製品を扱うJPPだ。
メイン写真:観葉植物用の「Helios Green LED」
JPPのLEDライト
太陽光に近い光だから良く育つ
JPP(旧・日本パワープラント)は、低価格な鉄骨+ポリカの農業ハウス『がっちりHOUSE 5』を端緒に、最近は農機の直進アシストを行う『スマート操縦システム』を輸入・発売するなど、次々と話題の新製品を投入している。そんなJPPの新製品がLEDライト『Helios Green LED PRO』だ。同社の営業部マネージャーの伊藤さんが説明してくれた。
「メーカーの生産の都合上、先に観葉植物用=一般の愛好家向けの『Helios Green LED』を2020年末に発売したのですが、それが入荷すると即日完売というヒット商品になりました。今でも生産が追い付かないほどの人気です。そのプロ仕様が『Helios Green LED PRO』です。
植物生育ライトは紫色の光を出すのが一般的ですよね? これまでは、赤と青の光が光合成に良い、と言われていました。ところが、ここ最近、人間に見える光(可視光線)だけでなく、見えない光も光合成に影響しているということがわかってきました。
実はそれこそが太陽光で、人間にも見えない光が沢山含まれています。ですから分かりやすく言えば『LEDライトも太陽の光に近い方が良い』のです。その度合いはPPFD値という数字で表現できるのですが、『Helios Green LED PRO』のPPFD値は太陽光に近い。だから作物が良く育つんです」。
JPPではプロ仕様の発売前にその効果を体感してもらうべく、まずは観葉植物用モデルを栃木県鹿沼市の農業生産者コバヤシファームに貸し出した。代表の小林哲哉さんはネギの育苗用ハウスで、その効果を実感したという。
「当社では自社でネギの育苗を行っていますが、その際、色がつかないようにハウス内を遮光してある程度まで育てて、定植前に日に当てます。これまでは遮光資材を剥いで日光を入れていたのですが、これを作期に何度も繰り返すのは重労働でした。『Helios Green LED』は育苗に充分な光を照射できるから、暗室のまま苗が作れます。劇的に生産性が上がると感じました」。
コバヤシファームではその後、プロ仕様の『Helios Green LED PRO』を発注。導入に踏み切ったのは、そのコストも魅力だったからだという。JPPによると一般的な農業用LEDライトの半額程度で設置できるというから驚きだ。
太陽光に近い白い光だから
植物が光合成に利用しやすい
一般的に農業用LEDライトの光は色がついているが、『Helios Green LED PRO』は白色に見える。太陽光の成分に近い光であることは、PPFD値で証明されている。
PPFD値とは、光量子束密度のことであり、植物が光合成に利用できる光量子の個数を表す。太陽光のPPFD値は約2,000μmolだが、本製品は約1,000μmol、一般的なLEDライトは400μmol程度である。波長を見てみよう。
一番上が太陽光で、350~800nmに至る全域が含まれている。中央は『Helios Green LED PRO』。青が最大だが、そこから赤まで幅広い。一番下は一般的なLEDライトで赤と青以外の波長の光が乏しいことが分かる。
トップライトとして
広範囲を照射する“プロ仕様”
『Helios Green LED PRO』は栽培方法や作物によって、組合せを自在に変更できるのも魅力の一つ。ジョイントによりLEDパネルを連結して、様々な形にスッキリとまとめることが可能。また有効照射角度が150度あるから、トップライトとして大面積を照射するのに最適だ。水稲の育苗をはじめ、あらゆる施設園芸用ライトとして利用できる。
CHECK!
● Helios Green LED PRO
『Helios Green LED PRO』は農業用LEDライトだ。太陽光の成分に近いPPFD値を有するから、抜群の光合成誘発効果と、同時に葉焼けのリスクを低減する。今回はネギの育苗に使用したハウスを取材したが、元々は水稲の育苗用に開発した、とのことだ。
発売が開始されるプロ仕様『Helios Green LED PRO』は超広角照射範囲を誇り、圧倒的な大面積をカバーできる。群落内への照射ではなく、トップライトとしてハウス内を上から広く照射するのに適している。
● Helios Green LED
先行発売された観葉植物用の『Helios Green LED』。コバヤシファームではネギの育苗用ハウスに本製品を設置した。小林さんは「育苗に充分な光を照射できることが分かりました。労働効率が劇的にアップします」と話す。モニターも募集中とのことなので、ご興味を持たれた方は急ぎJPPに問い合わせてほしい。
問い合わせ
株式会社JPP
TEL:048-299-8182
文:川島礼二郎
AGRI JOURNAL vol.20(2021年夏号)より転載
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