積雪による農作物への影響を防止するポイント
2018/03/06
■果樹
融雪期にあっても気象情報に留意し、大雪等が見込まれる場合には「積雪及び寒害に伴う農作物等の被害防止に向けた技術指導の徹底について」に基づき、対策を進めるとともに、融雪期の対策に当たっては、特に以下の事項に留意する。
①数日間の晴天が見込まれる時期を見計らい、融雪促進剤を散布する。融雪水の排水対策を行い、湿害防止に努める。
②枝折れ等の被害状況を確認し、樹体の損傷の程度に応じて、ボルト等を使っての損傷部の癒合や改植を検討する。損傷した樹体は病虫害の被害を受けやすいので、発生動向に十分注意し、適切な防除に努める。
③野そ害の防止のため、樹幹と周囲の雪に隙間が生じた際には、樹幹基部の空洞部への殺そ剤の投入や樹幹周囲の雪の踏み固めを実施する。
■茶
無理に雪を落とさず、自然融雪を待つか融雪促進剤により融雪促進を行う。
融雪前または融雪直後に茶園においてやむをえず改植等の作業を行う必要がある場合には、安全確保を徹底するとともに、必要最低限の作業にとどめ、融雪後は枝折れ等の被害を受けた枝の除去を行うこと。
■花き
積雪期間が長くなると、露地栽培の冬春期花きの生育遅延が生じやすいこと及び芝生の雪腐病が発生しやすいことを踏まえ、必要に応じて融雪促進剤を使用するとともに、排水対策も併せて実施する。
■てん菜・ばれいしょ
播種や植え付け作業が早期に開始できるよう積極的に融雪の促進を図る。また、融雪水が停滞しやすい圃場では適切な排水対策に努める。
■なたね
積雪期間が長くなると雪腐病が発生しやすくなるため、積極的に融雪の促進を図る。また、融雪水が停滞しやすい圃場では適切な排水対策を実施し、湿害の防止に努める。