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利用者急増の背景に『応援消費』 産直SNS「ポケットマルシェ」がつないだ関係性

農家や漁師などの生産者と消費者を直接繋ぐ「ポケットマルシェ」は、コロナ禍前と比べ急拡大している。コロナ禍前後からみる2020年の利用動向を紐解く。

「応援消費」のもと
生産者と消費者がつながる

全国の農家や漁師などの生産者と消費者を直接繋ぐ「ポケットマルシェ」は、利用動向を発表。2020年2月末に約5万2000人だった「ポケットマルシェ」登録ユーザは、2020年12月21日時点で約25万人と、約4.8倍に増加した。コロナ禍前に比べると「ポケットマルシェ」消費者ユーザ数は約4.5倍、注文数はピーク時に約20倍に、生産者ユーザ数は約1.9倍まで増えている。

「ポケットマルシェ」は、生産者と消費者が直接つながることができ、消費者は外出せずとも家庭用食材を購入できるプラットフォーム。ユーザ数増加に至る背景は、コロナ禍により外出自粛がなされ、飲食店休業や休校が相次いだことにより、食材が大量に行き場を失う一方で、消費者は自炊の機会が増えたことが考えられる。

新たな販路を探す生産者の増加や、販路を失った生産者を対象とした「応援消費」の高まり家庭用食材の需要が高まったことから、生産者と消費者をつなぐオンラインコンテンツ上の直接取引が注目され、利用者増加となった。

コロナ禍以降に消費者ユーザ数が急拡大
自炊増加、高品質の食材を求める

2020年2月末に約5万2000人だった「ポケットマルシェ」登録ユーザは、2020年12月21日時点で約25万人と、約4.8倍に増加した。ポケットマルシェが2020年8月〜9月に実施した調査では、コロナ禍で全体の約6割が「自炊が増えた」と回答し、特に30歳以下の若年層ほど増加が顕著だった。

消費者ユーザーの利用動向(同社プレスリリース2020年10月29日配信より)

生産者と直接繋がって購入できることのメリットとしては、「品質が高い食材を注文できる(68.7%)」という回答が最多で、高品質の食材を求める消費者による家庭用食材の購入手段としてポケットマルシェが選ばれていると推測できる。

(同社プレスリリース2020年9月29日「withコロナ時代の「食」に関する男女7,700名の意識調査」より )



販路拡大となるか
飲食店以外もターゲットに

サービス開始時から2020年2月末まで、生産者は約3年半かけて約2000人の登録ユーザが集まったが、新型コロナウイルス拡大後の12月21日時点では約3800人と、コロナ禍前と比較して約1.9倍の登録ユーザ数となった。ポケットマルシェへの出品数も、2月末時点の約3500品から、12月21日時点では約9000品と約2.6倍となっている。飲食店を主な販路としていたブランド肉、ブランド魚の生産者など、コロナ禍で新たな販路を探す生産者の利用登録も相次いだことが考えられる。

生産者の登録動向(同社プレスリリース2020年10月29日配信より)

過剰在庫を抱える生産者には、「#新型コロナで困っています」タグをつけて商品を出品できる機能も活用された。食材の売り先がなくなった生産者と、応援がしたい消費者のマッチングが叶うよう、3月3日にポケットマルシェ上にタグを設置。タグを使用した出品は、10月28日時点で販売終了分も含んで2498件。多くの生産者が支援を受けられた。

「#新型コロナで困っています」タグで商品を検索できる

 

関係を構築する
「メッセンジャー機能」

消費者の占めるリピーターの割合は約8割。そして購入者の9割が、生産者と直接やり取りができる「メッセンジャー機能」を活用している。

生産者のメッセンジャー機能の感想としては『「おいしかった」「頑張ってください」などの励ましの言葉がコミュニティ上で多く寄せられ、ありがたかったし勇気づけられました。』や、『ユーザさんとは日常的にメッセージをやり取りする仲になっていて、もはや家族のような存在です。』などとあり、関係を築くツールにもなっているようだ。

また、生産者による新しい取り組みとして、農家の名刺「農カード」を配布や、Zoom上で生産者が消費者に教える「オンライン料理教室」が実施されている。

売買が行われるだけでなく、2者のつながりを深めるプラットフォームにもなっている。



DATA

株式会社ポケットマルシェ


文:竹中唯

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