鈴木農相 9月4日記者会見「米国産の生食用ジャガイモ、不安払拭に向けて科学的にしっかりとした措置があってしかるべき」

鈴木農林水産大臣は9月4日の記者会見で、米国産生食用ジャガイモの輸入解禁をめぐり、「不安や懸念が払拭できるよう、科学的にしっかりとした措置があってしかるべきと考えている」と述べた。

メイン画像:記者会見する鈴木農相(出典 農林水産省)

鈴木農水大臣
記者会見概要

―コメの需給見通しについてお伺いいたします。 先日の食糧部会で改めて見通しが示され、令和8年産米の生産量を最大754万トン、来年6月末時点の民間在庫量を最大283万トンまで見込み、適正水準を上回る見通しとなりました。こちらの受け止めと、店頭価格への影響、また備蓄米のさらなる買い戻しも含めた今後の対応についてお伺いできますでしょうか。

大臣 2日の食糧部会にお示しをいたしました、令和8年7月から令和9年6月までの主食用米の需給見通しでは、いまおっしゃっていただいた通り、令和8年産生産量を735万トンから754万トン、そして令和9年6月末の民間在庫量を246万トンから283万トンとしております。主食用米の民間在庫量については、取引関係者の間で6月末の適正水準が180万トンから200万トンと認識をされている中で、これを大きく上回っており、十分な供給が確保されていると考えております。

今後の需給動向については、引き続き8年産米の収穫量などの動向も緊張感を持って注視していく必要があると考えております。

また、この需給動向を踏まえた取り組みとしては、すでに令和7年産の民間在庫に対しまして、米穀周年供給・需要拡大支援事業を活用し、産地が主体的に取り組む長期計画的な販売や、加工および輸出用などの販売促進などが進められていると承知をしております。いずれにしても、需要に応じた生産を現場で行っていただくことも大事だと考えております。

―アメリカ産の生鮮バレイショについての輸入解禁についての質問でございます。 先日3日、北海道で開かれた説明会においては産地から病害虫リスクについて懸念の声が上がり、反対する意見が多かったということですけれど、こちらの受け止めと、不安払拭に向けた今後の対応について改めてお伺いできますでしょうか。

大臣 この米国産の一般流通用の生鮮バレイショの輸入検疫の協議の状況につきまして、主産県の農業関係者の皆様から忌憚のない声をお聞きし、意見交換を行うために、9月1日の北海道を皮切りに産地説明会を開始させていただきました。

説明会でいただいた主なご意見としては、まず「病害虫の侵入リスクは本当に抑制できるのか」といったご懸念ですね。そしてまた「協議の状況について関係者への丁寧な説明をしてほしい」といったお話、さらには「輸入ありきで協議をしているのではないか」といった声をいただいております。

農林水産省といたしましては、いただいたご意見はしっかりと受け止めさせていただき、我が国の農業に悪影響を与える恐れのある病害虫が侵入しないよう、毅然とした姿勢で慎重に協議に対応してまいります。

今後引き続き、産地説明会を開催し、丁寧に農業関係者の皆様と意見交換を重ねるとともに、9月18日には全国説明会を開催いたします。報道関係の皆様も含め、広く皆様に本協議の進捗状況などを説明することとしております。今後とも皆様方の不安やご懸念が払拭できるように丁寧な説明や情報提供を行ってまいりますし、いずれにしても科学的にしっかりとした措置があってしかるべきだと考えております。

―まず備蓄米の買い戻しについて、買い戻しを決められた2日の食糧部会では、21万トンという量に対して「民間在庫量から見ると少ない・足りない」ので積み増しを求める声が多く上がりました。これについてどう受け止めていらっしゃるか。また、9月の実施となったことについても「遅すぎるのではないか」という意見もありましたが、こちらについてのお考えもお願いいたします。

大臣 2日の食糧部会において適正備蓄水準の100万トンへの回復に向けて、早期に追加の買い戻しをするべきといった趣旨のご意見があったことは承知をしております。

こうしたご意見も踏まえても、備蓄米の買い戻しについては供給不足になる状況を避けつつ、適正備蓄水準の100万トンに向けて着実に回復を図るという観点から、まずは「令和7年産21万トン」の買い戻しをしっかりと進めることが重要と受け止めております。その上で、急激な需給変動を避ける観点も踏まえつつ、今後とも需給状況等を見定め、食料安全保障の観点から適正水準に向けて着実に計画的な回復を進めてまいります。

また時期についても、そのようなご指摘があったことは承知をしております。我々といたしましては、何度も申し上げておりますが、供給不足が生じる見込みが低い環境下で買い戻し・備蓄水準の回復について計画的に行っていくことが何よりも重要であると考えております。

このため8月31日に公表いたしました8月15日現在の作況の状況(作柄)を踏まえ、また6月末の民間在庫243万トンと合わせ、コメの供給量が十分に確保されることを確認した上で、このタイミングで判断をさせていただいたところであります。なお、2日の食糧部会においてコメの基本指針の改定が了承されたため、買い戻しの手続きについては速やかに進めてまいります。

―食料品の消費税減税についてなんですけれど、農業者への支援として、補正で売上高に応じた給付支援を検討されていると思いますが、現時点でどの程度の予算規模が対策に必要になると想定されていらっしゃるか、お伺いいたします。 

大臣 この食料品の消費税率の引き下げに伴う対策につきましては、8月5日に閣議決定された「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針を踏まえて、令和9年度予算概算要求において、飲食料品にかかる消費税率の引き下げにかかる対応にかかる経費を事項要求したところであります。また与党でも税制調査会において現在、税制改正大綱の策定に向けた議論が行われていると認識をしております。

農林水産省としては、こうした議論も踏まえつつ、今後の予算編成過程において具体的な検討を進める予定になっております。現時点で予算規模に言及することは困難でありますが、当然必要な額が措置できるように対応させていただきます。

DATA

鈴木農水大臣 記者会見概要
鈴木農水大臣記者会見 動画


取材・文:アグリジャーナル編集部

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