成功する農業! 4つの販売先ターゲット
2017/04/28
販売先へどう売り込むか?
個人農家の場合、自分のペースで直売所へ持っていく程度でよいが、企業としてしっかり利益を出すためには、どうすべきか。
量販店も業務用加工向けも、一定量の納品と安定供給を必要とされる。特に大型スーパーチェーンの場合は、全店に同じ商品を並べたいというニーズがあり、その納品量を賄うには、大規模での生産が必要となる。直接、店舗やカット工場等に営業に行っても、相手にされないことが考えられる。
その際にうまく活用したいのが、「卸売業者」の存在だ。
卸売業者は、市場からの仕入や生産者との直接取引を行い、一定量をまとめたかたちで、量販店やカット工場等に販売を行う。生産規模が小さい場合や、供給が安定しない場合には、ぜひ活用したい存在だ。
卸売業者は、「総合的に青果を取り扱っている業者」「量販店に強い業者」など、それぞれに特徴があるため、栽培品目や目指す方向性に合わせて選定するとよい。
また、量販店等と直接取引を行っていても、規格から外れたものが手元に残ったり、生産過剰が起きた場合に活用できるので、卸売業者との付き合いはあったほうが良いだろう。もちろん複数の卸売業者と付き合っておくのもアリだ。
様々な販売先とのつながりを持っておく
実際には取引につながらなくても、いくつか候補があるだけで、経営リスクは低減する。ほかの生産者が欠品した場合に出荷を開始できたり、生産過剰の場合に買い取りをしてもらったり、様々なケースが考えられるため、日頃からネットワークを広げるように努めたい。
(株)アグリジョイン山田 浩太
2001年(株) 船井総合研究所に入社。農業・食品リサイクル分野のコンサルティング、企業の農業参入コンサルティングに従事。グループ会社のアルファイノベーション(株)で農業生産を行いながら、全国の生産者から仕入れた青果物を大手飲食チェーンやカット工場へ販売を行う独自の産直取引ネットワークを構築している。
http://www.agri-join.co.jp/