道工具・資材

<インタビュー>農業用ハウスに革新をもたらす、異業種からの参入

従来のハウスの 7〜8 割の金額で建設!?「低コスト」「高耐候性」さらにスピーディな施工対応による「短納期」を可能とした画期的な農業用ハウスが、いま注目を集めている。新規参入に対する想いを、SRGタカミヤ代表取締役副社長の髙宮章好氏に伺った。

仮設機材で蓄積した技術で
農業用ハウスに革新を

「日本の農業を強くするための環境づくりをしたい」というのは、エスアールジータカミヤ株式会社(以下略称:SRGタカミヤ)代表取締役副社長の髙宮章好氏。SRGタカミヤは、これまで工事現場の足場など建築用仮設機材の製品開発や販売、レンタル、施工などを手がけてきた。2014年に異業種からの新規参入として、農業用ハウスの販売・施工事業をスタートした。

同社が提供する農業用ハウスの特長は大きく3つある。1つ目は「低コスト」。鉄やアルミなど独自の金属加工技術を有する同社は、必要十分となる強度を保ちながらも一般的なハウスの約7〜8割の金額で販売することを可能とした。2つ目は「高耐候性」。風害や雪害などの気象災害に応じた構造計算、品質試験を実施する。3つ目は「短納期」。全国60社以上ある工事会社とのネットワークで、迅速な農業ハウスの施工を行う。また、万一の災害時にもスピーディな対応で、被害を最小限に抑えることができる。

「いま、農業を取り巻く環境はTPP等をはじめ、大きく変化しています。また、農業従事者の高齢化と後継者不足は深刻化する一方です。しかし、安心・安全な国産の農作物を食べたいと願う消費者はたくさんいます。マーケットはあるにも関わらず、供給が追いつかなくなる時代がくるのではないか。そんな危機感を抱いていました。

そこで、新規参入企業だからこそ夢と理想を追いかけて、農業改革に一石を投じることが出来るのではないか。農家さんが事業を継続的に展開し、生産能力を高め収益を確保できるモデルを作りたい。私たちが培ってきた技術を用いて、より良い農業用ハウスを適正な価格で提供したいと考えたのです」と、髙宮副社長は事業をはじめたきっかけを語る。

農業用ハウスを設置する場合、費用の一部を補助金に頼ることは少なくない。また過去には、建築工事の入札をめぐる問題がニュースとなったこともある。しかし「強い農業」のためには、農業をしっかりと儲かる産業として成り立たせる必要がある。そのためにも、適正な価格でより良いものを提供する仕組みづくりは大切なのだ。

生産者と共に成長し
「強い農業」を目指す

とはいえ、当初は農業用ハウス販売の経験はなかった。事業スタートから3年間は利益ゼロで全国をリサーチし、知識や情報を身につけノウハウを蓄積させた。そうした中で、SRGタカミヤが手がけた1棟目の農業用ハウスは、高い評価を得ることとなった。そして、評判が高まり共感の輪が広がり始めると、生産者が別の生産者を紹介してくれるようになったという。ハウス設置の依頼があれば、その都度、生産者と綿密な打ち合わせを行う。

「農家さんと膝を突き合わせお話をすることで、気密性の高さや強靭性、保温性に対する考え方など、私たちが知らない多くの情報を得ることが出来ます。現場が本当に必要とするものを知ることで、より良いものづくりに活かすことが出来ます。私たちは農家さんに育てていただいているのです」。

近頃は、補助金を使用せず自己資金で設置したいという相談も増えているそうだ。しかし、これまでにお断りをした案件もあったという。設置コストに対して収支のバランスが見合わず、農業経営の継続性をみることが出来なかったからだ。髙宮副社長の目指すものは、あくまでも「日本の農業を強くするための環境づくり」に貢献することだ。自社製品を販売し、農業用ハウスを建てて終わりではないとの考えによる。

今後は、さらに農業知識を身につけていくと共に、全国にある協力会社とのネットワークを100社ほどまで拡大する考えだ。今後、予想される施工者不足に対応するための体制づくりにも力を入れる。

「私たちが、これまであった壁を破り突破口を開くことで、日本の農業に大きなインパクトを与えることが出来ると信じています。そして、よき仲間が増えていくことを期待しています。また、農業が魅力的で強いものになれば、過疎化が進む地域にも新たな光を当てることも出来るかもしれません」と、未来に期待を膨らませる。

こんなの待ってた!
異業種参入だからできること

低コスト

仮設機材開発で培った構造計算のノウハウで、不要な強度を廃した最適設計によりコスト削減を実現する。一般的なハウスの約7~8割の金額で施工を目指している。

高耐候性

地域により異なる、風害や雪害などの気象災害に応じた構造計算・品質試験を実施。法令基準を満たすのみならず、地域特性に配慮した製品を開発することで高耐候性を実現する。

短納期

建設用足場の施工ノウハウを有する全国60社以上の施工会社ネットワークが、全国どこでも迅速な施工を実現。農業用ハウス施工技術の研修も行っているから安心だ。

G-Castle(ジーキャッスル)シリーズ

●G-Castle 鉄骨ハウス ProⅡ(連棟型耐候性タイプ)
強さと広さを兼ね備えた高機能ハウス。耐風速50m/s、耐積雪50kg/㎡
●G-Castle 鉄骨ハウス NEO(連棟型スタンダードタイプ)
汎用性抜群の連棟型ハウス。耐風速36m/s、耐積雪30kg/㎡
●G-Castle耐候性パイプタイプ
施設園芸協会耐候性ハウス基準をクリアした優れた耐候性。

問い合わせ

エスアールジータカミヤ株式会社
環境営業部アグリ事業課 TEL:03-3276-3928
[受付時間:月~金 9:00~17:30(祝休日除く)]

プロフィール

エスアールジータカミヤ株式会社 代表取締役副社長

髙宮章好氏


photo&text: Tomoko Kotaka

AGRI JOURNAL vol.08(2018年夏号)より転載

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