<体験レポート>果物の運搬にゴルフカートを使ってみた!
2018/12/13
運搬用に活用できるゴルフカート。実際に使い勝手はどんなものなのか、今回は福島県石川町の果実農園・大野農園がモニター体験。収穫時の作物の運搬にゴルフカートは使えるのか?
農作業で活用できる
ゴルフカートに注目!
いま農業の現場での活用事例が増えている、ゴルフカート。なかでも世界シェアトップのゴルフカートブランド「Club Car」の販売・レンタルを日本国内で行うトランス・パシフィック・リンクス・ジャパンでは、収穫月だけの短期間のレンタルなども可能で、リーズナブルに利用ができる。
実際にどのように活用できるのか、今回もトランス・パシフィック・リンクス・ジャパンの協力のもと行った体験企画の第2弾をお届けしよう。
重い収穫コンテナの運搬を
もっと効率的にしたい!
今回Club Carのゴルフカートを体験導入したのは、福島県石川町の果実農園「大野農園」さん。農園イベントや6次産業化、移動キッチンカーでのフルーツピザ販売など、様々な施策で消費者を呼び込む、いま話題の農園だ。
福島県石川町で、果樹の生産・加工・販売やイベント事業を手掛ける大野農園株式会社(写真/大野農園提供)。
大野農園ではリンゴやモモ、ナシなどの果樹の生産を年間を通じて行っている。農園担当の朝見さんは、収穫作業時の作物の運搬について、こう話す。
「たとえば、大野農園で生産している梨の品種「豊水」は1コンテナあたり約20kgの重さになるため、手で持って運ぶのは大変です。軽トラはたくさん物が載せられますが、高さや幅的に、畑の中には入れません。いまは運搬車を使っているのですが、運転操作が複雑で、圃場スタッフのなかで僕しか運転できず、収穫しながら少しずつ圃場内を移動したいときに、いちいちエンジンをかけるのも面倒だなと思っていました」。
朝見さんが以前アメリカでの研修中にゴルフカートを活用していた(アメリカの農場では日常的にゴルフカートが使われている)こともあり、今回は梨の収穫に合わせ、Club Carの2人乗りカート「プレシデント」を体験導入してみることに。
果樹の下は走れる?
Club Carのカートの屋根はすべて、取り外しが可能だ。「プレシデント」の屋根を取り外した場合、一般的な運搬車とほぼ変わらない高さとなる(屋根を取り付けた場合の全高は174cm)。大野農園では、実際に問題なく走れたのだろうか?
朝見さん:問題なく木の下に入れました! サイズ的にもコンパクト(車幅120cm、全長232cm)で小回りが利くので、畑の中でも運転しやすいです。あとは、ペダルを踏むだけで前に進んで、離すと停まるので、収穫しながら少しずつ車を動かすのが楽です。圃場内から軽トラに運ぶためのピストン輸送が効率的にできると感じました。
荷台には、収穫コンテナが2つ載せられる(上にも重ねられる)。
観光農園のアイコンに
大野農園のような観光農園では特に、農園のイメージを保つスタイリッシュな外観も嬉しい。
朝見:大野農園では収穫体験だけでなく、お花見イベントやバーベキューなど、色々なイベントを開催しています。そんなときに、水や備品を運んだりもできますし、記念写真のスポットの1つとしても人気です。
家庭用電源で充電
「プレシデント」はガソリン車と電気自動車の2タイプが用意されている。今回大野農園で導入したのは電気自動車タイプ。充電は家庭用電源で行えるため、管理が簡単なのだ。
朝見さん:毎回使い終わった際に、駐車しておく倉庫で充電しています。じつは充電をし忘れてしまったことがあったのですが、充電が切れてしまっても車体が軽いため押して運べたのも便利でした。
今回のまとめ
・車体の幅が狭く、屋根も取り外せて、果樹の下に入れる。
・運転操作が簡単で、誰でも運転できる。
・煩わしい操作が不要。
・畑の中の移動以外にも、農園イベントでの備品の運搬などで活躍した。
・家庭用電源で充電できるため、管理がラク。
問い合わせ
トランス・パシフィック・リンクス・ジャパン株式会社
TEL:03-3524-8668
photo:Daisuke Uchida