除草剤散布を手軽に! 水田での作業負担を減らす農業用小型無人ボートとは?
2020/05/11
株式会社イーエムアイ・ラボは、除草剤を散布する小型無人ボートの販売を開始した。操縦の複雑さは無く、小回りがきいて軽量であるため、水田における除草剤の散布を、手軽に行うことができる。
水田の除草剤散布をボートで
軽量で持ち運びも簡単
株式会社イーエムアイ・ラボは、水田における除草剤散布用の小型無人ボートの販売を開始している。人が水田に入る必要はなく、外からの操縦によって、除草剤の散布を手軽に行えるのが特徴だ。
大きさは全長90cm×全幅70cm。本体は発泡スチロールの素材がベース。発泡スチロールに独自の特殊加工をしているため、ボディー本体への損傷はほぼ起きないとのことだ。また、発泡スチロールがベースのため、機体の本体重量は約10kgと軽量。持ち運びに便利で、狭い場所にも対応できることが分かる。
また、除草剤の対応は、標準タイプでは液剤用となっているが、オプションで粒剤用、または粒剤用に加工することも可能だ。
同社は、国産の多目的無人ロボットの開発と販売を手がける、長野県の山岳地を本社とする企業。小・中規模農家向けに、本製品の開発を昨年より進めてきたという。特に中山間地域において、農業従事者の担い手不足が深刻な問題となっていることを背景に、中山間地域での課題解決のため、ユーザーのニーズに合わせた製品開発を志している。
簡単な操縦で小回りがきいて
標準で約20分走行可能
ボートは、水田の水深5cmから使用できる。液剤のタンクの容量は5Lで、毎分500ml散布する。無人ボートは、送信機によって操縦をするが、複雑な操作項目は特に無いという。無人ボートは小回りがきいて軽量であり、ドローンのように墜落や暴走の心配が無いことから、安全に粒剤や液剤の散布が可能となる。操縦に対する心理的不安も少ないのではないだろうか。
モーターはバッテリーで動くことから、走行は非常に静か。標準バッテリーで約20分の走行が可能だ。また、現在チェーン除草対応のアタッチメントは制作中とのこと。販売価格は、液剤用の標準タイプで398,000円(税込み)となる。
DATA
文:竹中唯