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ネギが太ると話題!農林水産大臣賞に選ばれた白ネギ農家の“栽培のヒケツ”とは?

土づくりにこだわり、LLサイズのA級ネギを安定的に出荷する「合同会社ゲインズエンタープライズ」が、最高賞である農林水産大臣賞を受賞。「ゲインズ」的栽培技術のヒケツとは?

メイン画像:合同会社ゲインズエンタープライズの丸山浩太さん、春菜さん。二人三脚でゼロからネギ栽培の技術を培ってきた。

過酷な状況でも
ネギの生育を支える強い味方

営農開始から5年。長野県松本市のネギ農家、合同会社ゲインズエンタープライズの丸山浩太さん・春菜さん夫妻に笑顔の花が咲いた。2022年1月、県共進会(※令和3年度長野県白ねぎ品質向上共進会)で、県内約400軒の白ネギ農家のなかから、最高賞である農林水産大臣賞に選ばれたのだ。

栽培面積は、遊休農地3haを含む6ha。年間160tという県内トップクラスの出荷量を誇りながら、A級ネギ比率93%という優れた栽培技術などが評価されたという。


昨年11月に出荷したネギ畑。9月は低温、乾燥、10月は真夏日という異常気象が続くなか、非常に良質なネギが育った。

有機肥料を基本にし、微生物を豊かにする土づくりにこだわっているという丸山さんが、信頼を置く微生物資材がある。根に共生する有用微生物、アーバスキュラー菌根菌を配合した「育苗用G2」だ。苗に散布すると、約3週間で菌根菌が根に共生。菌根菌が、植物体にリン酸を含む養水分を供給し、生産性が向上するというものだ。


施用は、苗の定植前にG2を撒くだけ。育苗の早いステージで使い、根に菌根菌を共生させる。

丸山さんがG2を取り入れたのは3年前。初年度にその効果を実感し、今や欠かせないものだという。

「根っこが水分を過不足なくコントロールしてくれている感じ。日照りや長雨など天候不順の時にこそ、その効果を実感します。栽培が安定するので、保険のような安心感があります」。

昨年8月は長雨により、周りのネギ農家は腐りに悩まされていたが、丸山さんの圃場は被害を最小限に抑えた。また炎天下が続いてもネギがしっとりと水分を保ち、LLサイズの立派なネギを出荷できたという。「G2のおかげで天候に左右されなくなった」という丸山さん。早出し出荷にも意欲的だ。

「過酷な状況でも水分調整し、ネギを太らせてくれるので、長野県では今まで出せなかった早い時期のネギに挑戦して、年間出荷量をさらに増やしていきたい」。


より高い有効性を求め、土壌分析を行い、リン酸の値が低い圃場にG2を取り入れているという。

また、肥料の高騰が著しい昨今、減肥に貢献するG2は、心強い存在だという。

「肥料選びも変わりましたね。G2が土中にあるリン酸を吸収し、ネギに供給してくれるので、リン酸肥料のことはもう頭にない状態。追肥も窒素とカリだけで、最高のネギができる。定植直前の苗に撒くだけなので、施用が楽なのも嬉しいですね」。

今年もG2を施用。いきいき太ったネギの収穫が今から楽しみだ。


長く、太く、量も多い、立派な根っこ。これが菌根菌による効果だ。

 

 

ネギが太る!
根に共生する“菌根菌”のチカラ

1980年創業の老舗微生物メーカー、株式会社松本微生物研究所が開発した農業用の微生物資材「育苗用G2」。根に共生し、リン酸を含む養水分を植物体に供給する、菌根菌のチカラとは?

「ネギが太る!」と話題の「育苗用G2」には、根に共生する有用微生物、アーバスキュラー菌根菌(以下、A菌根菌)を配合。苗に散布するだけで、約3週間でA菌根菌が根に共生。A菌根菌が、リン酸を含む養水分を植物体に供給し、作物の生育促進効果が期待できる。A菌根菌が、土壌に固着した吸収しづらいリン酸も吸い上げてくれるため、土壌中のリン資源の有効活用にも繋がる。


①菌根菌が根に共生
共生能力・生育促進活性の高い有用なA菌根菌を選抜して作る「育苗用G2」。施用後、約3週間程でA菌根菌が根に共生する。写真は、実際にA菌根菌が根に共生した状態。

②養水分を植物体へ供給
A菌根菌と植物体は共生関係で結ばれている。植物体に、リン酸・水分・ミネラルを供給し、土壌に吸着された難溶性リン酸の吸収も促す。

③養水分吸収領域の拡大
根に共生したA菌根菌は、菌糸を土壌中に張り巡らせ、養水分吸収領域を拡大。菌糸は、根では吸収できないわずかな養水分もキャッチして吸収する。
 

「育苗用G2(ジーツー)」はここがスゴイ!

とにかく、ネギが太る


左が対照区、右が試験区。「育苗用G2」を試験した方が、ネギが太くなり、また、等級(LL比率)が向上した

A菌根菌の働きにより、養水分の吸収領域が拡大するため、収穫時にはネギの太さの違いを実感。LL率が向上することで、収益性が高まる結果が出ている。また、耐乾燥性が高まり、病気に強くなる結果も。「サイズがLからLLになった」など、各地のネギ農家から驚きの声が集まっている。

減肥や環境保全にも貢献
土壌に固着した吸収しづらいリン酸も吸い上げるA菌根菌。原料の高騰化が叫ばれているが、土壌中のリン資源を有効活用できるため、減肥につながる。また、日本ではリン資源枯渇の課題が叫ばれているが、土中資源を活用することで資源が無駄にならず、環境保全にも貢献する。

活性の高い国産菌株を選抜
A菌根菌ならどれでも効果的という訳ではなく、日本の土壌に合った国産菌株こそ、高い生育促進効果を発揮する。株式会社松本微生物研究所では、老舗微生物メーカーならではのノウハウにより、日本の気候風土に適した活性の高い国産菌株を選抜している。

信州大学と共同研究も


信州大学農学部土壌生物学研究室 齋藤勝晴准教授(中央)と松本微生物研究所の忠地さん(左)。同研究室卒業生の猪野さん(右)も松本微生物研究所で活躍中だ。

「G2」の開発で得た成果をもとに、信州大学と株式会社松本微生物研究所が共同研究を実施。新しい技術を取り入れた、高品質な菌根菌資材を開発中。
 

 

DATA

育苗用G2


左:1kg 2,420円(税込)/右:5kg 11,000円(税込)
根に共生するアーバスキュラー菌根菌を配合。養水分の吸収を促し、作物の発根、生育を促進。ネギ苗約20枚に対し1kg使用。

 

問い合わせ

株式会社松本微生物研究所
メールアドレス:info@matsumoto-biken.co.jp


写真・文:曽田夕紀子

AGRI JOURNAL vol.23(2022年春号)より転載

Sponsored by 株式会社松本微生物研究所

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