注目キーワード

生産者の取り組み

納得! モスバーガーのおいしさの秘訣とは!?

aj_mos_161207_003

ぶれない会社の理念が信頼関係の基本

佐藤さん自身も数年の本社業務を経た後、大きな転機が訪れる。

「“熱い”上司がいて、『こだわった農場を作ろう!』と言い出したんです。小さくてもいいから、直営の農場を作りたい、と。そこで、群馬の『野菜くらぶ』さんにご協力いただき、2006年に当社初の農業生産法人『サングレス』を立ち上げました。共同出資による直営型の農場として、初年度から店舗へトマトの供給を始めましたが、経営的には決して楽ではありませんでした。しかし、着実に成果を積み上げて2013年には2つめの『モスファーム熊本』を立ち上げる事ができました」。

以来すでに6社もの農業生産法人を地域の農家とともに立ち上げ、将来的には10社設立を目指しているという同社。そんな事業展開の最前線で、現在も全国の生産地を飛び回る佐藤さんに、現場での苦労について聞いてみた。

「農業というのは、自然を相手にする、その土地の風土に根ざした仕事ですから、いかに地域の方々にとけ込めるかが、やりがいはありつつも苦労する点ですね。また、協働する農家さんについても、当社の理念である『食と農を通じて、人を幸せにする』という価値観がまず共有できることを前提にしています。そこさえブレなければ、信頼関係は築けますから」。

そんな佐藤さんは、さらなる大きなビジョンを描いている。

「当社では、すでにブランド野菜や肥料などの販売も始めていますが、私個人としては、当社ならではのストーリーを持った商品の販売や、異業種からの農業参入に対する支援、グリーンツーリズムなど、アグリ事業をどんどん広げて行きたいですね」。

日頃何気なく口にしていたモスバーガーが、今後はちょっと、特別なものに見えてきそうだ。


※『AGRI JOURNAL』 vol.1 より転載

 

< 12

関連記事

農業機械&ソリューションLIST

アクセスランキング

  1. 【参加受付中!】日本農業のこれからを考える『第3回次世代農業セミナー』を開催!...
  2. 肥料価格高騰のなか、地域資源循環に高評価! 牛ふん・汚泥・食品残渣などを混合した完熟堆肥を活用...
  3. 喜界町で実践する新しい排水対策。目詰まりしにくい暗渠排水材「ドレインベルト」に迫る...
  4. ハウスの高温対策に! 炭酸カルシウムのパイオニア企業が生み出した遮光資材...
  5. 業界初!60度の急斜面でも草刈り可能な草刈機「ベローン」で安心・安全&ラクな作業へ...
  6. 【家庭菜園】きゅうり栽培で大事なポイントとは?ベストな肥料や正しい栽培方法を徹底解説!...
  7. 水田除草もスマート化! これから活躍が期待できる除草ロボット3選
  8. 軽トラカスタムの新潮流!親しみやすさが人気の『レトロカスタム』
  9. 夏の農作業に必須! 日差しから身を守る帽子6選
  10. 「隅刈り」まで自動化!ヤンマーが新型オートコンバイン3機種を発売

フリーマガジン

「AGRI JOURNAL」

vol.36|¥0
2025/07/01発行

お詫びと訂正