再エネ・最新技術

最新技術を生で見たい! 栃木でスマート農業研修会開催

スマート農業の最新技術を「生で見てみたい!」という声に応えた、農業関係者に向けた、最新技術実演をメインとする栃木県主催の「平成29年度とちぎスマート土地利用型農業研修会(第1回)」が実施された。

農業王国・栃木を盛り上げる!

農業関係者の「最新技術を生で見たい!」という声に応える形で開催されたのが、栃木県下野市磯部地内のスーパー大区画実証ほ場にて、栃木県・他が主催した「平成29年度とちぎスマート土地利用型農業研修会(第1回)」だ。本研修会は、昨年度(平成28年度)に立ち上がり3回開催されたが、好評だったことから本年度も継続されている。その第1回となる今回は、本研究会主催団体の一つである”戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)次世代農林水産業創造技術生産システムコンソーシアム”の研究成果4件の実演+解説が行われた。

全国的な認知度こそ高くないが、栃木県は知られざる農業王国だ。北部を中心に豊富な水源を持ち、南部には広大な農地(平地)が広がる。日本最大の消費地・東京が近いうえ、外環道完成による高速道路網整備が進んだ結果、出荷・販売環境も整った。今は未だ「知られざる」という枕詞が用いられるが、そのポテンシャルは極めて高いのだ。

一方で栃木県の農業は、農業従事者の高齢化・減少という、日本農業に共通の問題を抱えている。この問題を解決するには、生産コスト低減と大規模化が欠かせない。そこで今回の研修会では、それに資する最先端の農業技術を周知するため、SIPの研究成果4件として「無人トラクタ」、「随伴型トラクタ」、「水管理・圃場水管理システム」、「マルチロボットシステム」の実演が行われた。

無人トラクタによる
農道移動と障害物検出

最初に実演を行ったのは、本分野の”学”における最先端を行く北海道大学だ。目測100m以上は離れている所から、タブレット端末を用いて無人トラクタを遠隔操作して農道を移動させた。途中、障害物を察知するとホーンを鳴らして停車。障害物が移動すると、再び発車し、ほ場に入り、作業する姿を実演した。

無人トラクタの開発では、何よりも安全が最優先されている。障害物の存在を前9m、左右2mで検出すると減速し、前7m、左右1.5mで検出すると停車するという。

随伴型トラクタによる
有人・無人協調システム

続いて実演を見せてくれたのは、ヤンマーが2018年の発売開始を明言している有人・無人協調タイプのトラクタだ。先に走行するのは無人トラクターで、その後方を有人トラクタが追跡しながら作業を行った。コチラも無人トラクタの作業はタブレットから遠隔操作を実施していた(有人トラクタの作業者がキャビンにタブレットを設置していた)。

無人トラクタが先行し有人トラクタが追尾するのは、後方から無人トラクタの状態を確認するためだけでない。有人トラクタの作業を楽にする効果が高いからだ。実演では代かきを行ったが、熟練運転者でなければトラクタを直進させるのは簡単ではないのはご存知の通り。ところが無人トラクタは高精度で直進することが可能なため、有人トラクタは無人トラクタの軌跡を目標にすることで、直進が容易になる。ヤンマーの「疲労感が格段に違いますよ!」との説明を聞き、見学の農業従事者は大きくうなずく姿が見られた。また、作業が容易になることから、経験の浅い農業従事者でも確実な作業が可能になる。作業効率の改善を含めて、大きな可能性を感じさせる実演であった。

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