デジタル機器が苦手な人でも! 「ICT活用」に最適なツールはコレだ!
2019/02/20
農業にICTを導入すれば、作業効率を飛躍的にアップすると同時に、人為的なミスによるロスなども減り、ひいては収益アップにつながる。万人に使いやすい家電を開発してきたパナソニックの「栽培ナビ」は、デジタル機器が苦手な人にもオススメだ。
収益アップには
ICT活用が鍵!
農業の規模拡大を図るうえで、重要になってくるのが「ICT活用」だ。ICTを活用することで、圃場の様子を遠くにいながらチェックできたり、社員同士や友人の農家との情報共有が簡単にできたり、過去の記録を瞬時に確認できたりと、作業効率が飛躍的にアップする。
これまで行っていた作業の時間を短縮できれば、余った時間で別の仕事を行う余裕ができる。また、ヒューマンエラーが少なくなり、ロスを減らすことも可能だ。ひいては、農家の収入アップへとつながる。
こうした理由もあり、さまざまな企業が、農業へと参入してきている。その中でも今回注目したいのは、家電メーカーとして知られるあの超大手企業、パナソニックだ。
家電のパナソニックが
農業用のツールを開発
パナソニックは、「栽培ナビ」というクラウド型農業管理システムをリリースしている。栽培ナビは、栽培にまつわる管理をするためのツール。圃場の登録、栽培の記録、農薬使用の記録、農薬検索、生産履歴帳票などができる。さらに入力した情報によって、経営管理も可能だ。FAMIC連携しており、使用農薬回数や希釈倍数を事前に確認し、散布ミスを防ぐこともできる。
パナソニックでは、お年寄りや子供も含めて、誰にでも使いやすい家電を長年開発してきた。この栽培ナビにもその考え方はしっかりと踏襲されており、デジタル機器が苦手な人でも直感的に操作方法がわかるよう配慮されている。これなら、高齢の農家であっても安心して導入できるだろう。
デジタル機器が苦手な人でも操作方法がわかりやすい
わかりやすい作りでありながら、機能面も充実しているのは、さすがパナソニックといったところ。圃場データの見える化、作業記録の管理と共有、農薬や肥料の在庫管理などをスムーズに行える。
出色なのが、情報の共有化だ。作業状況や生産履歴などを、必要な人に必要な部分だけ、情報共有することができる。最新の情報を共有することで、ビジネスチャンスを拡大するとともに、ロスを省いて、収益向上に役立つ。
情報を共有することでビジネスチャンスが拡大
また、オプションサービスとして「栽培ナビリンク」のサービスも開始。対応した他社製のITセンサーと連携して、圃場の環境データを見える化・活用できる。構成の仕方によっては非常に安価にセンシングが可能で、自動制御までは不要で、まずは地温や湿度等の異常値の「気づき」を得たい人には最適のシステムだ。
ティアンドデイの「おんどとり」、ニシム電子工業の「MIHARAS」と連携可能(2019年2月現在)
GAP認証取得をサポート
栽培ナビで遠隔支援も可能に
一方、パナソニックでは、第三者機関の審査によって認証が与えられる「GAP」取得のサポートも行っている。GAPは、食品安全や環境保全、労働安全などの持続性を確保するための取り組みで、日本のみならず世界中で、GAP認証を取得する動きが広がっている。
パナソニックには、GAP認証取得のための指導員がおり、コンサルティング事業も手がけている。サポート内容は、現状分析や管理体制づくり、リスク検討、ルール周知と教育、台帳・記録など多岐にわたる。
「栽培ナビ」を活用すれば、このGAPのコンサルティングに際しても、大きなメリットがある。栽培ナビの「談話室」という機能を使うことで、インターネット経由で遠隔での支援を受けることが可能になるのだ。
GAP認証を受けるには、指導員が圃場を複数回訪問することになり、その回数に応じてコストが発生する。栽培ナビの遠隔支援を活用すれば、指導員の訪問回数を少なく抑えることができ、結果としてGAP認証のコストを低減できるというわけだ。
こうした機能などが評価されて、栽培ナビは、一般財団法人 日本GAP協会から「推奨システム」として認定されている。
ここまで見てきたように、パナソニックの「栽培ナビ」は、“圃場の見える化”といった手軽なところから、“GAP認証取得”といったハイレベルなものまで、多彩な用途に役立つ農業管理システムだ。トライアル利用もできるので、実際に試してみて、自社に合うと感じたら本導入に踏み切ればいい。導入・運用コストも、それほど高額ではないので、ぜひ試してもらいたい。