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農作物の産地偽造や盗品の防止に一手。DNAが同じでも産地を畑レベルで特定

2024年10月9日(水)~11日(金)、国内最大規模の農業・畜産の総合展「第14回 農業WEEK(通称 J-AGRI TOKYO)」が、千葉市の幕張メッセで開かれた。その農業WEEKの展示物のなかから、品種のみならず「産地」を証明することで、産地偽装を防止できるサービスをご紹介しよう。

日本とアジアの農業市場の
持続可能な発展に貢献

農業WEEKは、毎年5月に熊本市のグランメッセ熊本、10月に千葉市の幕張メッセで開催される農業・畜産の展示会。農業資材、スマート農業製品、畜産資材、6次産業化製品、脱炭素・SDGs製品が日本国内だけでなく世界の国々から出展され、農業法人、畜産農家、農協、参入検討企業などが来場する。

日本最大の農業・畜産の総合展として年々拡大を続けてきた「農業WEEK」は、次のステップに進むため、通称をJ-AGRI(ジェイアグリ)に変更している。「日本とアジアの農業市場の持続可能な発展に貢献する」ことをビジョンに掲げ、農業に関わるすべての人にベネフィットを提供することを目指す。今回は同時開催展含めて約900社が出展し、大勢の来場者がつめかけた。

盗品や偽装品防止にも!
原産地の証明でブランドを守る

農作物等の海外流出に頭を悩ませている、あるいは産地偽装の予防方法や、それを通報する手段を探している方は少なくないはず。果樹や畜産品種が海外に流出した結果、日本の農業生産者が痛手を受けている事例は枚挙にいとまがない。

DNAを鑑定したところで、特定できるのは品種まで。それがどこで生産されたのかまでは特定できない。

そんな現状を打破するサービスを、日本流通管理支援機構が始めている。DNA情報にはない「生育場所(原産地)」を科学的に特定することで、輸出品のブランド保護などに活用できる。代表取締役の佐野正登さんが教えてくれた。

「日本から盗まれ海外で育てられた種子や苗は、DNAは正規の日本産と同じです。ところが、この技術を活用することで、『日本で育ってない』ことを、証明できるのです。正規輸入者や輸入国に調査方法を提供することで、盗品や偽装品を差押えするための仕組みづくりが可能となります

具体的には、金(Au)の採取地特定で使われている技術を活用するという。最初に、正規産地の農作物や土壌を分析して、元素や同位体の組み合わせを明らかにして、原産地独自のプロファイル(化学指紋)を得ておく。
検証が必要な事例を発見したら、各国のエージェント等に原産地のプロファイルを提供し、疑わしい農作物のプロファイルと比較することで原産地を確認できる、というわけだ。

本サービスは輸出だけでなく、日本への輸入品のほか、日本国内における地域農作物のブランド化などにも活用できそうだ。

ご興味を持たれた方は是非、同社にコンタクトして欲しい。

解決できる問題
・輸出先で偽日本産がでている
・種や苗が盗まれ海外で育てられる。(日本から奪われる知的財産の保護)
・相手国で日本産であるかDNAからでは判別できない。
 →種や苗が盗まれて育てられるとDNA上同じになってしまうので。
・梨などが自分の畑から盗まれてる中、現行犯で逮捕しても現状捕まえられない(DNAではその人の畑のリンゴか鑑定できない為)
・国内における産地擬装(学校給食など/間人ガニ/あさり)
・地方再生と差別化

 



 

DATA

日本流通管理支援機構㈱


文/川島礼二郎

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