売上増も見込める!? 「JGAP」認証取得のメリットとは
2018/02/20
GAPとは、農業における食品安全、環境保全、労働安全などの確保のための、 生産工程管理の取り組みのこと。その取り組みを証明する、JGAP認証取得のメリットは?
「JGAP」認証取得
どんなメリットが?
GAP認証取得を求める動きがいま拡大、加速化している。「2020年東京オリ・パラ競技大会では、選手村で使われる食材 の調達基準にGAP認証制度が採用されました。去年11月にアジアGAPがGFSI(世界食品安全イニシアチブ)への承認申請を行いましたので、通れば海外バイヤーへの訴求力にもつながります」(日本GAP協会・荻野さん)。
JGAPとアジアGAPの認 証農場は現在4113。イオンではプライベートブランドの農産物の調達基準について、 20 年までにGAP管理100%実施、日本コカ・コーラは緑茶飲料の原料茶葉は GAP認証取得を取引基準とする。「生産者にとっては食の安全・環境保全・労働安全向上のメリットがあり、認証取得は信頼できる農場の客観的なアピールになります。
バイヤーや消費者にとっては価値が見える化します」。GAP導入後のアンケートによると、7割が従業員の自主性の向上を、半数以上が販売先への信頼を実感し、なかには取得後に野菜の売り上げが前年比150%増という農業生産法人まである。
■グローバルGAP
GAPの世界基準。欧州を中心に普及。 日本では約450経営体が取得。 審査費用25〜55万円程度+旅費
■JGAP
日本国内で最も普及しているGAP基準。 審査費用10万円程度+旅費
■ASIAGAP
アジアへの普及も目指す日本発のGAP基準。 国際規格としての承認申請中。 審査費用15万円程度+旅費
■都道府県等GAP
各自治体や各JAが独自に策定したGAP基準
PROFILE
荻野宏氏
日本GAP協会 事務局長
文/Mikako Hirose
AGRI JOURNAL vol.06 2018 winter issue