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生分解性マルチに普及の兆し。「カエルーチ」シリーズで作業の省力化&増収へ

社会と農業生産者の要望に応えようと、資材メーカーが魅力的な生分解性マルチのラインナップを拡大している。ここではMKVアドバンスの「カエルーチ」シリーズをご紹介しよう。

ポリマルチ→廃棄から
生分解性マルチの時代へ!

「カエルーチ」シリーズは、MKVアドバンスが製造・販売している生分解性マルチだ。MKVアドバンスは、1951年に日本で初めて農ビフィルムの製造販売を開始した、農業用被覆資材の老舗である。以来、農業生産者に寄り添って日本の施設園芸の発展に貢献し、2023年10月には住化積水フィルムの子会社として新たなスタートを切った。同社の農業資材営業部小芝義徳さんは、「カエルーチ」発売当初と現在の市場の変化を次のように話す。

「弊社が『カエルーチ』を発売したのは2010年のこと。当時は今とは違って、ポリマルチの汚れは軽く落とす程度で廃棄できましたし、それを回収した業者は使用済みマルチフィルムを海外に輸出できましたから、廃棄コストが極めて低かった。そのためポリマルチとの価格差が今より大きく、4~5倍でしたから、販売は苦戦しましたね(苦笑)。今でも生分解性マルチは高価だといわれますが、当時と比較すると価格差は小さくなってきています。いよいよ生分解性マルチも普及期に入るのでは、と期待しています」。

参考:生分解性マルチの分解メカニズム


マルチとして使用した後は圃場にすき込むことで、土中の微生物の働きによって分解が始まり、最終的に水と二酸化炭素に分解される。

生分解性マルチは使い方次第
効率化や高品質化に寄与する

「カエルーチ」シリーズは、2010年に発売された「カエルーチ」と、2021年に発売された分解が緩やかに進む「カエルーチL」の2製品構成。ポリマルチと同じように機能するが、「カエルーチ」シリーズは生分解性マルチだから収穫後のはぎ取り作業が不要。土壌にすき込むことで、微生物が水と二酸化炭素に分解してくれる。そのため廃プラ処理費用が掛からないこともメリットだ。また、かつての生分解性マルチは展張時に破れてしまうことがあったが、「カエルーチ」シリーズは機械展張にも対応する。

「新製品を投入したのは、農業生産者さんのご要望に応えるためです。『カエルーチ』でも品目や作型、地域によっては今でもご満足いただけていますが、例えば在圃期間が長い作物を生産する方や土壌微生物の活性が高い圃場を管理する方から、『分解速度が速すぎる』という声が届いていました。そこで、より分解が緩やかに進む『カエルーチL』を追加したんです」。

「カエルーチL」の登場により多様なニーズに応えられるようになり「分解速度に関するクレームは少なくなった」と小芝さんは言う。それでも「分解速度は悩みの種」だとも語る。分解速度は天候や圃場の土壌環境次第という側面があるからだ。暖冬だと分解が進み過ぎてしまうこともあるという。

「現場でどのように使うかについては、生産者の皆さんの技術力や創意工夫に期待しています。例えば、ブロッコリー栽培では水を制限することで甘さが増し、高品質化することが知られています。生分解性マルチ『カエルーチ』の透湿性を生かして、同じように高品質なブロッコリー栽培も期待されます。その他、『カエルーチ』と相性が良いのはスイートコーンです。根が張るからポリマルチでは収穫後のはぎ取り作業が大変だそうですが、『カエルーチ』だとはぎ取りが不要なので、効率化のメリットをより強く体感していただけます」。

一方「カエルーチL」は、枝豆とサトイモで採用例が増えているという。

「枝豆は単価が良いので、省力化に多少コストを掛けても割に合うのではと想像しています。サトイモは在圃期間が長いですから、『カエルーチL』はそこに対応できることが評価されているのでしょう」。


枝豆での「カエルーチL」使用の様子。収穫後のはぎ取り作業が不要で、土壌にすき込むことで分解される。

資材、肥料、農薬、人件費と、さまざまなコストが上がっている今、手が出ない……という生産者もいるだろう。だが、トータルバランスを考慮すると「カエルーチ」を活用することで増収になる場合がある他、近年はみどり戦略の影響もあり、問い合わせの数も増加しているという。

価格が気になる方は、農水省や経産省、地方自治体の補助金の活用を検討するのがオススメです。弊社のウェブサイトで詳しい補助金情報を公開して常に最新情報にアップデートしていますから、ご確認の上『カエルーチ』を活用した栽培に挑戦してほしいです」。
 

 

「カエルーチ」生分解性マルチシリーズ


MKVアドバンス生分解性マルチの「カエルーチ」シリーズは、分解速度の違う2種類をラインナップ。キャベツや大根といった一般的な葉菜・根菜の他、スイートコーンや枝豆、サトイモなどに広く使われ始めている。「農業生産者さんの技術と創意工夫次第で、よりメリットを体感いただけるはずです」(小芝さん)。

分解スピードで選べる!

さまざまな作物で使える
カエルーチ


緩やかに分解する
カエルーチL

話を聞いた人

MKVアドバンス株式会社
農業資材営業部

小芝義徳さん

生分解性マルチ導入時に活用できる補助金情報をWEBサイトで更新中です!

問い合わせ

MKVアドバンス株式会社
TEL:03-4334-4636


文:川島礼二郎

AGRI JOURNAL vol.31(2024年春号)より転載

Sponsored by MKVアドバンス株式会社

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