話題のパワーアシストスーツが販売開始
2016/12/16
ロボット大賞の優秀賞を受賞した話題のパワーアシストスーツが2017年に販売開始することが決定!農家の身体的負担を大幅に軽減する商品に期待が集まっている。
和歌山大学と同大学発ベンチャーのパワーアシストインターナショナル株式会社が開発している農業用アシストスーツが、2017年に商品化される。
現在、日本の農業は深刻な高齢化問題を抱えている。さらに、農作業は過酷な肉体労働を要する。20kg、30kgもする重い荷物の荷上げ・荷下げ、長時間の中腰・前傾姿勢での作業に加えて、和歌山県のみかん農家では急傾斜地の歩行も求められる。こうした過酷な農作業の身体的負担を軽減するため、平成22年度より農林水産省の研究プロジェクトとして、和歌山大学にて開発されたのが、農業用パワーアシストスーツだ。
はじめは、和歌山県の有田ミカン農家にて実証試験がスタートされた。その後、和歌山県以外の5県にて、キャベツ農家やシイタケ農家など、より多様な農家の協力を得て実証試験を継続した。実際に使用した農家からヒアリングをし、製品にフィードバックを加えてきた結果、荷物の荷上げ・荷下げのアシスト機能、中腰・前傾姿勢を楽に行える姿勢サポート機能、急傾斜地で特に助かる歩行補助機能、という3機能を装備した製品が完成した。
本製品は現在、2017年の市販化に向けて準備中である。予価は約100万円、初回は限定100台を製造する予定だ。レンタルやリースでの販売も検討しているという。
「和歌山のみかん農家を助けたい」という想いに端を発した本製品だが、製品化されれば、より幅広い農家を力強くサポートしてくれることだろう。
Text:Reggy Kawashima