ビニールハウスの日射量、復活大作戦! 新開発の洗浄剤&ブラシでサクっと楽々なお掃除を
2025/05/23

作物の栽培や苗づくりに欠かせない農業用ビニールハウスを長持ちさせたい。そんな思いで開発されたハウス専用クリーナーと、三脚メーカーのブラシを組み合わせて、素早く清掃を行う現場をレポート!
1.面白いほどに汚れが落ちて、まるで新品のようなハウスに!
2.「ビニールハウスクリーナー」+「伸縮ポールブラシ」の特徴
3.カンタンにキレイになる3ステップ
4.工夫次第でもっとキレイに。活用シーンも広がる!
4.CASE1:水稲生産農家「林農産の林秀紀さん」(千葉県)
5.CASE2:アスパラ生産農家「渡邉護啓さん」(茨城県)
面白いほどに汚れが落ちて
まるで新品のようなハウスに!
近年の資材高騰のあおりを受けてビニールハウスの張り替え費用が高騰し、農家の経営を圧迫している。農業用ポリオレフィン(農ポリ、PO)のハウスの場合、3〜5年程度で張り替えが必須。できるだけ長持ちさせたい農家が実施しているのが「ハウスの清掃」だ。
今回はインフィニティ株式会社が開発したビニールハウスクリーナーと、スリック株式会社による伸縮ポール付きの洗浄ブラシの使用レポートをお届けしよう。
インフィニティ株式会社
SAFE CARE
AS-ビニールハウスクリーナー
純植物性洗浄液メーカーのインフィニティが開発したビニールハウス専用クリーナー。トウモロコシやヤシ由来の原料を主成分とし人にも土にも害がない。
スリック株式会社 特品部
カーボン伸縮ポール
CLP-75246 B(6段・φ42mm)洗浄タイプ
三脚で培った信頼性と品質の高さを伸縮ポールに応用。ブラシを使うたびに軽快な操作感が得られる。ハウスだけでなく、自宅の外壁・窓の洗浄にもおすすめ。
INFINITY/ビニールハウスクリーナー
+
SLIK/伸縮ポールブラシの特徴
1 ガンコな汚れがみるみる落ちる!
ハウスの表面に付着・堆積した、樹脂、塵、藻、海水などを強力に洗浄。農業用ビニール/農業用ポリエチレンフィルムのどちらにも使える。
2 ハウスにも土にも影響がない
トウモロコシやヤシ由来の植物原料が主成分。土壌に流れ込んでも微生物に分解され、作物に影響せず安心して使える。金属部分も錆びない。
3 洗う+こするの一石二鳥
伸縮ブラシと組み合わせれば、ポール内の配管機構によってクリーナーがブラシの先端から出て、洗いながらこすることができ、非常にスムーズ。
4 ハウスの頂上にも届く
ブラシはカメラ三脚メーカーとして知られるスリック製。カーボン素材で軽量な上、最長で7.5mまで伸ばせるから、脚立いらずでハウスの上まで届く。
ビニールハウスクリーナー×ブラシのセット割引キャンペーンも実施中。詳細は、下記の各ボタンよりチェックしていただきたい。
カンタンにキレイになる
3ステップ
STEP1 クリーナーを水で希釈
スリック製のブラシを併用する場合は100倍の水で希釈(ブラシなしの場合は10〜20倍で希釈)。動力噴霧器のタンクに入れる。
STEP2 動噴と伸縮ブラシを接続
動噴と伸縮ブラシのホース部分を接続。ブラシの伸びや角度を調節して、ハウスに合わせる。ブラシ先端からクリーナーの噴出を確認。
STEP3 ハウスをブラシで清掃
ハウス全体を、クリーナーを噴射しながらブラシでこすり洗う。強くゴシゴシこすらなくてもブラシの自重で上下させるだけで十分キレイになる。軽くて扱いやすく、高いところまで届くのでとてもスピーディー!
ビフォー/アフターでこんなに差が!
ハウスを内側から見た様子。清掃前(右)とクリーナー+ブラシでの清掃後(左)では、空の色や明るさが随分違っている。
これだけで太陽光の入り方が大きく改善され、ハウスの張り替え時期が伸ばせるとなれば、使わない手はない。
■工夫次第でもっとキレイに。活用シーンも広がる!
動噴で直接噴射
動噴から高濃度のクリーナーを直接ハウスへ噴射し、しばらく放置してからブラシでこする方法もアリ。
高圧洗浄も効き目大
ブラッシング後にケルヒャーなどで高圧洗浄すればよりキレイな仕上がりに。
据え置き動噴で大容量化!
背負い型以外に、エンジン式の動噴などにも接続可能。
※ブラシホースの接続形状は、PF1/4メスネジになります。ご使用の動噴によっては、市販の変換金具が別途必要。
使用した生産者さんに、感想を聞きました!
CASE1:水稲生産農家
林農産 林秀紀さん(千葉県)
千葉県香取郡多古町で、父の林勝彦さんとともに約23haの敷地で米作りを行う林秀紀さんは、稲の苗をハウスで育てる直前の2月~3月に清掃を行っている。
「風雨にさらされてハウスが汚れると、日射量が落ちて苗が光合成をしにくくなり、生育が悪くなります。作りたいのは太くて短い、強い苗。そのためにハウスをキレイにしておくのです」。
昨年から愛用しており、「水だけで洗うよりもはるかに汚れが落ち、スリック製の伸縮ブラシを組み合わせることで、はしごで昇り降りする手間がなくなり、スピーディーに清掃作業が完了しました」と効果を実感している。
CASE2:アスパラ生産農家
渡邉護啓さん(茨城県)
通年でハウス栽培を行う農家には特に効力を発揮する。茨城県石岡市でアスパラを栽培する渡邉さんは、日射量を落とさないために継続して愛用中だ。
取材協力
インフィニティ株式会社
横川正章さん(右)
スリック株式会社 開発設計部
前門聡さん(左)
文:本多祐介
写真:松尾夏樹
AGRI JOURNAL vol.35(2025年春号)より転載
Sponsored by インフィニティ株式会社・スリック株式会社