農水省「働き方改革」へ向けた3つのステージとは?
2018/04/04
農林水産省が主体で取り組む農業の「働き方改革」検討会。その最終回となる第5回目が、2018年3月20日に開かれた。これまで、農業経営者・有識者からのヒアリングに加え、アンケート調査や、農業高校での開催など様々な工夫を凝らして開かれてきた、検討会での取りまとめ内容とは?
農業の「働き方改革」取りまとめ案を
4章構成で提出
2018年3月20日に行われた最終回の第5回検討会では、最終の取りまとめ案が提出された。
●第1章 今こそ農業経営者に「働き方改革」が必要なとき
●第2章 「働き方改革」への3つのステージ
●第3章 「働き方改革」をサポートするために
●第4章 推進手段
という4章に、参考資料が加えられた構成とされた。
「検討会自体に様々な工夫を凝らして、多くの関係者様から多様なご意見を頂きましたので、その声を読者に届けられるよう、多数の具体例を掲載しました。結果、お役所の文書らしくない文書にまとめられたと自負しています(笑)」とは農林水産省経営局就農・女性課課長の佐藤さん。
働き方改革へ向けた
『3つのステージ』が核に
取りまとめ案の核となるのは2章『「働き方改革」への3つのステージ』だ。農業経営者が「働き方改革」に取り組む際のヒントとなるよう、何からどう取り組んだら良いのか、3つのステージを設定して説明している。
ステージ1の〈できることから改善する〉に掲載された具体例には、①事務所の掃除、書類整理から始めた。簡単で、かつ目に見えるところを変えることに意味があり、パートさんも「誰かが来て掃除を始めた」「キレイになって気持ちが良い」等意識が変わった。
②資材置き場の整理整頓、直売所のPOPを考える等の数百件の小さな経営改善を積み重ねながら一つ一つに取り組んだ。とある。理想論ではなく実際の農業経営者の声だから読者の肌感覚に近く、理解しやすいのだ。
「第5回検討会で出された意見を反映させて、年度内に取りまとめ文書を公開します。今後、より噛み砕いて、農家・農業法人に向けたリーフレットも作成します。全ての農業関係者にぜひ読んで頂きたいです」(佐藤課長)。
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AGRI JOURNAL vol.07(2018年春号)より転載