就農

知らないと損! 青年等就農計画制度、利用してる?

市町村が新規就農者の営農計画の認定を行う「青年等就農計画制度」。市町村からの認定を受けた「認定新規就農者」は2016年3月末時点で6140経営体にのぼっている。この制度について、農水省経営局就農・女性課の佐久間氏が解説。

農業の将来を担う
新規就農者を認定

日本の農業を産業として発展させるため、いわゆる「プロ農家」に地域農業をリードする存在になってほしい。そのために、その予備軍となる新規就農者をもっと増やしたいと考えています。

それを後押しすべく、2014年度から「青年等就農計画制度」を開始しました。農業経営基盤強化促進法(農用地の利用集積や経営合理化を図るための法律)に基づき、農業を始めてから5年以内であって、①18歳以上45歳未満の方、②65歳未満で特定の知識・技能を有する方、③①もしくは②の方々が過半数を占める法人が今後5年間の経営目標などを記した「青年等就農計画」を策定し、その内容について市町村が「地域農業の将来の担い手」として期待できる方々であると判断し、「認定新規就農者」として認定する制度です。この認定を受けると、無利子融資(青年等就農資金)や青年就農給付金(経営開始型)を活用できるメリット措置があります。

一方、すでに農業者として一定の経営を確立している方々のうち、活力ある地域農業を実現していく「担い手」として活躍できる方々を市町村が認定する「認定農業者制度」は、1993年からスタートしています。「認定新規就農者」も「認定農業者」も認定するのは市町村であり、前者から後者へと発展するために必要な支援を一貫して行うことができるようにしています。

両方とも、当然ながら認定のための一定の基準があり、一般的に「認定新規就農者」として認められるためには、5年後の農業所得が年250万円程度、「認定農業者」であれば年500万円程度が実現可能であるとすることが必要です。認定新規就農者は、制度発足2年で、全国で6140経営体が認定されています(2016年3月末現在)。

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新規参入のリスクを軽減
プロ農家としての飛躍を期待

どんな産業でも新規参入にはリスクがあります。したがって、産業政策として無利子融資制度は広く講じられています。農業の場合は、天候に左右される等、他産業に比べてよりリスクが高いこともあり、無利子融資だけでなく、前回本欄で御説明した「青年就農給付金」(研修中及び経営開始初期に給付金を支給する制度)という独自の取組を行っているのです。

新たに農業を始める方々は大きく3つパターンがあり、①実家の農業を継ぐ後継者(新規自営農業者)、②農業法人等に就職する形でサラリーマン的に農業を始める方(新規雇用就農者)、③全く農業に縁の無い世界から独立起業する形でチャレンジする方(新規参入者)、です。

新規参入者は特に、それまでやっていた仕事を辞めて農業を始める方々が中心です。本気で農業経営をする方々には、青年等就農計画を作り市町村から認定新規就農者と認められ、青年就農給付金(経営開始型)を受けながら農業に取組んでもらうことにより、独立初期の生活の不安を払拭しながら1日も早く「プロ農家」として自立してほしいと考えています。我々の調査では、青年就農給付金制度ができる前よりも後のほうが、新規参入者が増えており、一定の効果があると考えています。


農林水産省 経営局就農・女性課 就農促進グループ 経営専門職
佐久間 崇さん


※「AGRI JOURNAL」Vol.02より転載

Text:Kosuke Oneda

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