ファンをつくる「農園イベント」のコツとは?
2018/05/31
福島の食を応援するファンクラブ「チームふくしまプライド。」は会員6600人を突破! ヒーロー農家として参加する2人にファン作りのキーワード「農園イベント」についての話を伺った。
イベント企画において
重要なことって?
果樹生産の傍ら事業としてイベントを企画する大野農園。早春はりんごの枝拾い・火おこし・焼きりんご作り、4月には桃、梨、りんごの花をみながらBBQをする農園花見、夏のビアガーデン、秋の果物狩り……と、通年で開催する。
「農園スタッフが準備から当日の取り仕切りまで行います。だから手がかからないのがベスト。BBQなら材料を並べたら、あとは来訪者さんにやってもらう。プロセスが一番の醍醐味ですから。
成功の秘訣はサービスしすぎないこと。果樹園の樹々や自然が最高のおもてなしをしてくれます(笑)。特別な椅子より、普段使ってるコンテナが”ぽさの演出”になる。ただしイベント1回だけで収益を生むのは難しいので、できるだけ回数を増やし、ファンを増やしていくことです」(大野さん)。
一方、エガワコントラクターの江川さんは、イベントというより個別に体験や見学を受け入れるスタイル。来たい人がいればいつでもOKという気楽なスタンスだ。
「気をつけていることですか? う〜ん、特にないかなあ(笑)。近くにトイレはあったほうがいい、というくらいですかね。普段通り、ありのままをお見せしています。 だって、僕たちがどんなふうに農作物を作っているのか、直接肌で感じてもらうのが目的ですから。変に飾ったり、無理したりしたら意味がない。なので長く続けるコツは、がんばりすぎないこと。
リピーターになる人は、圃場までのキツイ坂を目の前にして”これいいよね”と思える人。そんな人が僕たちのファンになってくれるんです」(江川さん)。
(写真左)エガワコントラクター江川正道さん福島県喜多方市の豊かな大自然のなかでアスパラガス、ニンジン、大根、サフランなどを栽培。田畑の整備、耕作放棄地の再整備をする農作業受託を行う。(写真右)大野農園大野栄峰さん福島県石川町の果実農園。農園イベントや、移動キッチンカーでのフルーツピザ販売、6次産業化の商品開発など、精力的に消費者との繋がりを作り出す。
大野農園の農園イベントの様子。季節ごとに異なる内容のためリピーターも多く、定員オーバーになることも。
全国で広がるファンの輪
交流会イベント開催
「チームふくしまプライド。」主催で、手間と愛情をいっぱいにうけた福島の逸品が所狭しと並び、好きなものを好きなだけはさんで世界に1つだけのハンバーガーを作る「福島の底力~究極のハンバーガーを全力で食す会」が、3/18恵比寿キッチンで開催。福島好きの食いしん坊の老若男女30人が集まった。
photo:Kazuki Onouchi text:Mikako Wakiya
AGRI JOURNAL vol.07より転載