ギャルにアイドル……農業を担う“農業女子”現る!
2015/01/31
自分で作る楽しさ知ってほしい!
青森県で活動するのは、青森県と農業をエンターテイメントで元気にすることを目標とするアイドル・ユニット・“りんご娘”だ。
りんご娘は、地元、青森県の特産品であるりんごの品種名を芸名とした、とき(16)と王林(16)で活動中。”農業活性化アイドル”として、各地のイベントやテレビへの出演を通じて、精力的に農業と青森の魅力のPRしている。
りんご農家の出身のときは、「りんごは、作るのに1年かけますが、年がら年中、休みがなくて大変な作業です。だけど、これを自分で作って収穫できたときの嬉しさはすごいと思います」とりんご栽培の苦労と喜びを語る。
若者の農業参入について、「自分で作ることによって、苦しさだったり、何かを作る楽しさだったり、物のありがたみがわかると思うので、ぜひ色んな果物や野菜を作って欲しいです!」と農業で得られる喜びをアピールした。
1人でも多くの若い
担い手を誕生させたい!
愛媛県では、地元の農業を応援するために結成された、「歌って、踊って、耕す!」アイドルユニット・“愛の葉ガールズ”(えのは・がーるず)が活動中だ。
現在、メンバーは研修生や農園スタッフ、オフィススタッフを含めて全19名。某トップアイドルと同様にグループ内でチーム分けがされており、農業や愛媛の魅力を広告塔として発信するチームEをはじめ、自社農園「愛の葉ガールズ農園」で専門知識を学びながら野菜生産を行うチームNなど3つのチームで構成され、グループ内ユニットも存在している。メンバーの田中咲葉良(17)は、グループについて「私たちはもともと、農園に入るまでは農業をよく知りませんでした」と告白するが、実際に農業をすることでメンバーに変化があったとう。
「実際に土に触れ、夏の日焼けする暑さや冬の悴むような寒さを体験し、農家さんの技術や愛情で作られた農作物に心打たれてから、今までの農業に対する考えが刻々と変わっていき、安心・安全だけでなくおいしさも世界トップレベルに立つ日本の農業に誇りを持つようにもなりました」と、心境の変化を吐露した。
日々の農作業をブログで伝えたり、メンバーが農業の最新情報を発信する「あぐり新聞」など、様々な手法で農業と愛媛のPR活動を展開する愛の葉ガールズだが、過疎化や高齢化などの農業を取り巻く懸案は未だ衰えていない。田中は、「日本が抱える農業問題は例年に増して増加しているのが現状です。
なぜ、農家さんの努力の汗が涙となってしまうのだろう……と思うと、いてもたってもいられなくなりました。そこで、私たちにしかできない”農業アイドル”のパワーで、日本の農業を元気にしたいと思ったのです」とグループ結成に至った経緯を語ってくれた。
「私たちが日本の農業活性化に担える要素は微々たるものかもしれませんが、それでも1人でも多くの方に「農業っていいな」と思ってもらい、1人でも多くの若い担い手が誕生できれば…そんな祈りを込めて、未来の農業の為にあしたも歌って踊って耕す、それが私たちの農業に対する想いです」と、単なるご当地アイドルでは収まりきれない、農業と地元へ向けた熱意を見せてくれた。