今こそ取得したい! 話題の「GAP」認証メリットは?
2017/11/11
”農業における優れた取組み”とされ、いま話題の「GAP」。GAPは「する」ことで適正な農業経営管理が確立されるため、それだけでも大きな意味を持つ。認証をとると、取得前と比べてどのようなメリットがあるのだろうか。
GAPの「認証をとる」
意味
GAPを「とる」ということは、第三者機関によりGAPが実行されていると「認証を取得する」こと。認証を取得することで初めて、GAPを実施していることが客観的に証明され、GAPを「する」取組みの見える化も実現する。近頃では、農産物の海外輸出時はもちろん、日本国内のスーパーや食品メーカーでもGAPの取組みを見える化する「GAP認証の取得」を求める動きが広まっている。
GAPの「認証をとる」
メリット
取引先や消費者が直接確認できない生産工程における安全管理、持続可能性の取組を、第三者による審査を受けることで証明される。これにより、優れた農業における取組みの見える化が果たせる。その結果、取引上選択されやすくなり、消費者に安心を与えることができる。GAP認証を取得していない他社との差別化にも有効だ。
GAP認証には種類がある。①JGAP、②ASIAGAP、③GLOBALG.A.P.の3種である。運営主体はそれぞれに異なっており、①②は一般財団法人日本GAP協会、③はFoodPLUS社(ドイツ)である。認証を取得するための審査会社や費用も異なるので、ご興味を持たれた方は事前に確認して欲しい。
GAPの「認証をとる」ことで
得られる消費者からの信頼
さて、GAPは「する」こと自体に大きなメリットがあると記載したが、GAPを「とる」ことで初めて、消費者に安心を与えることができる。一方で経営の側からすれば、GAPを「とる」を実現した結果として、『より多く、より高値で売れるようになる』という事実は見過ごせないはずだ。何処で誰がどのように作ったのか分からない食品よりも、GAP認証を取得した安心・安全な食品を食べたい、と思う消費者が増えているのだ。
実際、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおいて、選手村で使用される食材は「GAP」の認証を取得していることが必須条件になっているほか、海外輸出時はもちろん日本国内の食品メーカーやスーパーでも、取り扱い商品においてGAP認証取得を求める動きが拡大している。せっかく行っている『農業における優れた取組み』は、見える化して損はないのだ。
「GAP」の詳しい記事はコチラ
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まるっと説明!「GAP」認証取得までの具体的な流れ
illustration: Tomoyuki Okamoto text: Reggy Kawashima
「AGRI JOURNAL vol.5」より転載